Salley
底知れぬ深い音楽性が生み出した「神の涙」
《L: 上口浩平(G) うらら(Vo) :R》
プロフィール
透き通るようなアイリッシュ感と哀愁を帯びたロックサウンドで、邦楽シーンの真ん中を射る極上ポップデュオ。日本人のシンガーには珍しい地声とファルセットを巧みに操るこぶしや唄い回しが洋楽的で、オリジナルな世界観を生み出している。そのユニット名はアイルランドの伝統音楽「Down by the Salley Gardens」に由来する。音楽性は既存の枠を超えた良質なクロスオーバーミュージック。
オフィシャルHP
http://www.jvcmusic.co.jp/salley/
ライブ情報
SAPPORO MUSIC NAKED presents REAL MUSIC VILLAGE 2014
2014.6.22(日) 札幌・北海道開拓の村
開場10:00/開演10:30
※Salleyは14:00〜Music Frontiersに出演
実はユニット名を決める時にSalleyの他にフューシャも候補に挙がっていたんです。
お二人にお会いするのは2013年12月に行われた札幌市時計台のライブ以来になります。アコースティックでのライブでしたが、楽曲の素晴らしさがより浮き彫りになったような気がしました。
うらら「時計台は場所も照明も幻想的で、歌っていても凄い気持ち良かったですね。自分たちも厳かな気持ちでライブが出来ました。」
上口「天然のリバーブも独特で気持ち良かったです。Salleyの曲はコードの上にリフを重ねて作っているので、ギター1本で演奏する時は土台のコード進行だけになるんですが、実はそのコード進行もSalleyっぽい響きを意識しているので、新たな発見があるかもしれないですね。」
うらら「私は歌う時に何も考えないようにしているんですよね。なので二人の時は上口君のギターに引っ張っていってもらうというか。時計台の時は場の空気に乗せられましたね。」
4月9日に1stアルバム「フューシャ」がリリースになりましたね。
うらら「「フューシャ」というのはアイルランドのお花の名前で、ぶら下がるように咲くので現地では「神の涙」とという語源を持つんです。色も独特で「フューシャピンク」というようなビビッドなものもあります。実はユニット名を決める時にSalleyの他にフューシャも候補に挙がっていて、私たちは気に入っていたんですが、覚えやすさ・言いやすさを考慮した結果Salleyになったんです。1stアルバムは自分たちの名前を付ける方は多いと思うんですが、Salleyの歴史が詰まっているからこそ、「フューシャ」というユニット名候補をタイトルにすることで深みも出ますし、やっとこの名前を使えたという意味もあってこのタイトルにしました。」
上口「誤解を恐れずに言うと、自分たちらしい楽曲が作れていれば、ユニット名にはこだわりがなかったんです。なので逆にSalleyにもフューシャにも思い入れがあって、「フューシャ」というタイトルは凄く腑に落ちましたね。」
全曲聴かせていただいて、1stアルバムとしては衝撃的な完成度の高さだと思います。
二人「ありがとうございます!」
上口「曲を作るのは僕なんですが、うららが書く歌詞によって方向性や使う楽器が決まったりもするので、曲ありきなんですが命を吹き込むのはうららなんです。曲についてはどうしてもギターソロを入れたくなるんですよね。Salleyはヴォーカリストとギタリストの二人組なので、立ち位置をわかってもらう上でも僕的にはスッキリするんです。リズム隊のサポートミュージシャンの方にはモチーフは渡しているんですが、コード進行とキメさえ守ってくれればアプローチは自由にお願いしています。「この曲にはこの方」というディレクションが上手く出来たので、客観的に見ていいテイクを収録出来たと思っています。」
6月22日は札幌の方々に見ていただけるというのがまず嬉しいので、自分たちも楽しんでライブをしたいと思います。
歌詞をつける時はどういうことをイメージしながら書いているんですか?
うらら「基本的には上口君が送ってくれた曲を何度も聴いて、パッと浮かんだ情景・色・感覚をキャッチする…そこから今まで自分が考えていたことや書きたいと思っていたことにリンクさせていく感じなんですよね。なので凄く歌で何かを伝えたいんだ、という気持ちはなくて、曲と歌詞が掛け算になるように、最初に浮かんだイメージを大切にしています。」
Salleyの楽曲はいい意味で抽象的な歌詞が多くて、私はそれが凄く心地良いんですよね。
うらら「そう言っていただけると凄い嬉しいです。「あたしをみつけて」はこんなに綺麗なメロディがあるのに、それを歌詞で壊したくないというか。それよりもメロディに寄り添える歌詞を書きたいというのがあるので、言葉が強すぎないようにという調節はしています。」
個人的に一番びっくりした曲は「プレゼント」です。イントロとサビのギャップが素晴らしいです。
上口「イントロとサビのJ-POP感のバランスは凄く考えましたね。自分のバックグラウンドを素材として持ってきて、サビはキャッチーにしたいなという思いはありましたし、これまでのSalleyとは明らかに印象が違うので、アルバムのいいフックになったかなと思います。」
全13曲の最後を飾る「My Little Girl」は6分を超える大作ですね。
うらら「この曲の歌詞はアルバムのために書いたんです。1曲目の「その先の景色を」はSalleyとして初めて二人で書いた曲で、これからの決意表明になっているんですが、アルバムの最後にペアになるような曲…今のSalleyがどうしていきたいのかを書きました。「My Little Girl」が最後に来ることで、アルバムを聴き終わった後に「Salleyはこれからどう大きくなっていくんだろう」と感じてほしかったんですよね。」
そして6月22日・日曜日に北海道開拓の村で開催されるREAL MUSIC VILLAGE 2014への出演が決定しました、というかお願いしました(笑)。
二人「ありがとうございます!」
うらら「札幌でのライブがまだ少ないので、札幌の方々に見ていただけるというのがまず嬉しいので、自分たちも楽しんでライブをしたいと思います。」
上口「単純に北海道で出来るというのが特別ですね。北海道の空気感を感じた上で、音楽でアウトプット出来ればと思います。」
それでは最後に北海道のファンの方々にメッセージをお願いします。
上口「1stアルバム「フューシャ」をリリースしました。これまでのSalleyとはまた違った印象を感じていただけると思うので、引き続き制作・ライブを頑張っていきますので応援よろしくお願いします。」」
うらら「本当に北海道が大好きなんです(笑)。もっともっと北海道の方にSalleyを好きになってもらって、北海道に来たいと思いますので、よろしくお願いします。」
インタビュー後記
2013年5月にシングル「赤い靴」でデビューしたSalley。何といっても昨年デビューしたアーティストの楽曲としては白眉の完成度だった。こういうアーティストはアルバムで「?」になりがちなのだが、Salleyは見事にそのジンクスを打ち破り、想像を遥かに超える完成度のアルバムを作り上げた。それが「フューシャ」と名付けられた、Salleyとは一心同体となる作品だ。とにかくその音楽性の底知れぬ深さを聴きこんでいただきたい。ヴァラエティに富みながらも、抑えるところはきっちり抑えてあるこの作品は、1stアルバムとしては異例の凄さ。この二人が北海道開拓の村でどんなライブをやってくれるのかも、非常に楽しみだ。「フューシャ」とは別名「神の涙」とも呼ばれる花。神に選ばれし二人が、神をも感涙させる大作を世に出した。(橋場了吾)
「フューシャ/Salley」
(2014.4.9発売/¥3000(tax out)/VICL64145)
1.その先の景色を(album mix)
2.Agreed Greed
3.green
4.カラフル
5.リセットの呪文
6.fuchsia
7.赤い靴
8.青い鳥
9.プレゼント
10.愛の言葉(album mix)
11.各駅停車
12.あたしをみつけて
13.My Little Girl
※初回限定盤(¥3500(tax out)/VIZL649/DVD付)も 同時発売
CDの購入はこちら → 【SAPPORO MUSIC NAKED】Amazon Store
- 2014.04.26 Saturday
- MUSIC NAKED(ハダカの告白)
- 20:35
- comments(0)
- -
- by Ryogo Hashiba