奥華子
恋愛感情を手玉に取る「ピアノと恋愛の魔術師」の挑戦
奥華子(Vo&Key)
プロフィール
千葉県出身のキーボード弾き語りシンガーソングライター。2004年に駅前路上ライブを渋谷でスタート。柏、津田沼など関東を中心に驚異的な集客力の路上ライブが話題となり、2005年7月にシングル「やさしい花」でメジャーデビュー。
オフィシャルHP
http://www.okuhanako.com/
ライブ情報
2013.1.26(土) 札幌・Zepp Sapporo
本当に幅広い年齢層で聴いてもらえているのが嬉しいですね。
奥さんにお話を伺うのは10か月ぶりとなります。2012年は奥さんにとってどんな1年でしたか?
「シングル「シンデレラ」とアルバム「good-bye」という、今までの自分とは少し違う、外に飛び出した作品を作ってからは全国ツアー44か所と学園祭だったので、休みなしで来たという感じですね。」
私の中では奥さんの恋愛に関する歌詞は“深い”イメージが強いので、学園祭というのは意外です。学生にはちょっと早いような気がして(笑)。
「意外に多いんですよ、学生さんで奥華子を知ってくださっている方々が。学園祭に行くと自分がびっくりするくらいで。私も学生時代の恋愛を歌っていたりするので、(早いようなことは)ないと思いますよ(笑)。ただ学生時代を思い出して、そこから何年も経っての歌なので、自分より上の方も聴いてくださっていますね。だって恋をする、って年齢関係ないじゃないですか。本当に幅広い年齢層で聴いてもらえているのが嬉しいですね。」
奥さんの曲の中には「これってちょっと面倒な恋愛なんじゃないの?」と思わせるものもありますし(笑)。
「障害がある恋愛の方が何かといいじゃないですか(笑)。何もない恋愛の方が物足りないというか。」
そんな恋愛ソングがぎっしり詰まったベスト盤「奥華子BEST -My Letters-」が10月17日にリリースされましたね。
「ここ数年若い世代の方が口コミなどで奥華子を知ってくれるようになって、ライブにも来てくれるんですよ。でも過去のCDは持っていないという感じだったので、人気曲を中心にしたベストアルバムを作ったら手に取ってくれるかなと思って、ベストアルバムをリリースすることにしました。今回はファンの皆さんに投票してもらって、その上位曲と、自分的に好きな曲と新曲を収録した30曲入りになっています。」
disc1が〜恋のうた〜でdisc2が〜愛のうた〜と表記されています。何となくですがdisc1が成就しない恋愛で、disc2が成就する恋愛が歌われているような気がしました。
「それで分けたわけじゃないんですけど、そうなっちゃたんですよ。改めて恋と愛の違いは何だろうと。今回「恋」という歌を再録音したんですけど、その曲に「恋」というタイトルを名付けた時に辞書で調べたんですよ。「恋とは、自分が想いを寄せる相手を独り占めしたいと思う欲求」と書いてあったんです。自分本位な感じですよ(笑)。相手のことよりも自分の思いが先行したり。もっと綺麗なものだと思っていたんですけど、そこを考えると自分が中心なのかなと。愛になると、相手の気持ちだったり、その人のために頑張ろうと思えたり、対象が恋人以外に家族だったり、そういう大きなものが愛かなと思って、そういう視点で分けてみました。」。」
まずはベストアルバムを聴いていただきたいなと思っているので、よろしくお願いします!
これは見事に分かれたなと思いました。
「意識はしてなかったんですけどね。よく「奥華子・失恋ソングの女王」と書いていただくことがあるんですが、そこに自分が影響されて出来た失恋ソングもたくさんありますし、逆に自分の現状を歌っている曲は愛の歌が多かったり、それでバランスが取っていたのかもしれないですね。よく言われるんですよ、「奥華子は失恋ソングばかりで何なんだ、付き合っている時期はあるのか?」って(笑)。そういうイメージがあるのかもしれないですけど、幸せな曲もあるんだよ!っていうのを知ってもらいたいというのもありますね、このベストで。ただどういう曲を求められているんだろうというのは考えるようになったのが、デビューしてからの変化ですかね。私自身も昔から切ない曲が好きですし、歌うのも好きなんですよ。放っておくと暗い曲ばかり出来て、スタッフに「暗すぎる」と止められるんです(笑)。」
新曲は〜愛のうた〜の方に入っています。「愛を見つけた場所」という、イントロから奥華子節全開の1曲ですね。
「この曲はベストアルバムを出そうと決めてから作った曲です。どういう曲にしようかなと思った時に、デビューからのベストアルバムに収録するので、デビュー曲の「やさしい花」のアンサーソングを作ろうということで作りました。奥華子って、全部奥華子なんですよね(笑)。」
来年1月26日・土曜日にはZepp Sapporoでライブがあります。しかも2回まわしです(笑)。
「そうなんです。昼公演がピアノとキーボードの弾き語り、夜公演がバンドでの演奏になります。バンドは北海道では初めてです。Zepp Sapporoは大きい会場なので思い切って2回やっちゃおうと思って。(セットリストは)まだ何も考えてないんですけど(笑)、弾き語りの方は「Last Letter」と銘打って、ここが区切りになると思います。バンドの方はベストアルバムの新録をやってくれた、信頼出来るメンバーなので、絶対的にいいライブが出来ると思うので、全然違うライブを楽しんでもらえると思います。」
それでは最後に北海道のファンの方にメッセージをお願いします。
「まだまだこれからも北海道の方々に奥華子のことを知ってもらいたいなと思っています。まずはベストアルバムを聴いていただきたいなと思っているので、よろしくお願いします!」
インタビュー後記
奥華子さんのイメージは確かに「失恋ソング」なのだが、基本的には「恋を含む愛」を歌っているという解釈が正しいのだろう。10月17日にリリースされた「奥華子BEST -My Letters-」を聴いていると、奥さんの深すぎる歌詞の世界、そしてキャッチーなメロディと切ないピアノの旋律のアンサンブルで、そんな気持ちにさせられる。その奥さんが次に挑むのは、同じ会場で昼夜で演奏形態を変えるライブ。弾き語りとバンド演奏でどのように音楽への愛を表現してくれるのか。路上で弾き語りを始めた頃の初心からこれまでの道程のすべてを見せてくれるであろうライブ、期待せざるを得ないのは、我々聴き手からの奥華子さんへの恋愛感情である。(橋場了吾)
「奥華子BEST 〜My Letters〜/奥華子」
(2012.10.17発売/¥3300(tax in)/PCCA03691)
<disc 1>
1.ガーネット
2.魔法の人
3.恋(2012 Arrange version)
4.最終電車
5.変わらないもの
6.シンデレラ
7.秘密の宝物
8.トランプ
9.夕立
10.透明傘
11.あなたに好きと言われたい
12.一番星
13.僕の知らない君
14.最後の恋
15.初恋
<disc 2>
1.やさしい花
2.しあわせの鏡
3.Birthday
4.笑って笑って
5.帰っておいで
6.迷路
7.君の笑顔
8.二人記念日
9.Happy days
10.タイムカード
11.手紙
12.そんな風にしか言えないけど
13.愛を見つけた場所
14.元気でいてね(2012 Acoustic version)
15.明日咲く花
※初回限定盤(¥4900(tax in)/PCCA03692/DVD付)も同時発売
CDの購入はこちら → 【SAPPORO MUSIC NAKED】Amazon Store
- 2012.10.29 Monday
- MUSIC NAKED(ハダカの告白)
- 19:00
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- by Ryogo Hashiba