★MUSIC NAKED(ハダカの告白)★
2017.10.11 SPYAIR
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★寄稿ニュース・音楽コラム★
北海道の地域ニュースを、REAL MUSIC NAKED編集長・橋場了吾が寄稿しています。
寄稿したニュース・コラムの一覧はこちら (2021.3.14更新)
連載記事「70seeds 北海道」はこちら(2017.5.17更新)
連載記事「地方創生・北海道」はこちら(終了)
連載記事「Living in Sapporo 〜外国人が見た札幌」はこちら(終了)
連載記事「あなたの知らない札幌」はこちら(終了)
★「AOZORA/Junichi Kawai」ライナーノーツ★
2013.12.4リリースのJunichi Kawai(from MAY'S)のソロアルバム
「AOZORA」のライナーノーツをSAPPORO MUSIC NAKED(当時)編集長・橋場了吾が担当!
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★REAL MUSIC NAKED AWARD 2K16★
2016年の日本のミュージックシーンを大総括!→RMNA2K16
★REAL MUSIC NAKED AWARD 2K15★
2015年の日本のミュージックシーンを大総括!→RMNA2K15
★REAL MUSIC NAKED AWARD 2K14★
2014年の日本のミュージックシーンを大総括!→RMNA2K14
★特別企画「超・私的B'zフェイヴァリットソングまとめ」★
Twitterで話題沸騰!?これが編集長・橋場了吾渾身のコラム! → こちら
★特別企画「超・私的聖飢魔?フェイヴァリットソングまとめ」★
編集長・橋場了吾渾身のコラム第2弾は悪魔の宴! → こちら
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※こちらの企画は2015.12をもって終了しました。
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※こちらの企画は2014.12をもって終了しました。
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過去の記事はこちら!(2015年/2016年前半/2016年後半)
● 連載記事「70seeds 北海道」はこちら
● 連載記事「地方創生・北海道」はこちら(終了)
● 連載記事「Living in Sapporo 〜外国人が見た札幌」はこちら(終了)
● 連載記事「あなたの知らない札幌」はこちら(終了)
● 連載記事「radio cafe」はこちら(終了)
●2017.5.17
遊びの延長で22年、幼馴染から始まったバンドが今も成長し続けるワケ(70seeds)
●2017.5.4
BIGMAMA「就職か音楽か?」からの10年間−メンバーの脱退がスイッチだった(70seeds)
●2017.4.17
「アジアで最も美しいサックス奏者」になれたのは「勉強嫌いの女子高生」だったから(70seeds)
●2017.3.31
65歳でCDデビューのプロギタリストー諦めと挑戦の半世紀(70seeds)
●2017.3.21
【地方創生・北海道】ICTによる地域創生のためのソリューションとは...北海道 経済・観光イノベーションフォーラム(第5回/最終回)(Business Nomad Journal)
●2017.3.20
【地方創生・北海道】見逃されてきた地域資源を発信...北海道 経済・観光イノベーションフォーラム(第4回)(Business Nomad Journal)
●2017.3.19
【地方創生・北海道】旅行業から交流文化事業へ...北海道 経済・観光イノベーションフォーラム(第3回)(Business Nomad Journal)
●2017.3.18
【地方創生・北海道】口コミにより外国人観光客が増加...北海道 経済・観光イノベーションフォーラム(第2回)(Business Nomad Journal)
●2017.3.17
浜松在住“地方創生キーボーディスト”流、個性のつくりかた(70seeds)
【地方創生・北海道】観光は地方の基幹産業になっている...北海道 経済・観光イノベーションフォーラム(第1回)(Business Nomad Journal)
●2017.2.28
『And I’m a Rock Star』と言い続ける理由−フルカワユタカ(Ex. DOPING PANDA)の闘い(70seeds)
●2017.2.26
「地方創生・北海道」 地域のストーリーを伝えていくのが地方創生...池田光司・池田食品株式会社社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.25
「地方創生・北海道」 社長就任後3度の赤字を乗り越える...池田光司・池田食品株式会社社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.20
【地方創生・北海道】北海道の郊外だからこそ可能だった純粋培養...染谷昇・ソメスサドル株式会社社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.19
【地方創生・北海道】馬具メーカーとしての限界を感じ一般的な皮革製品へ...染谷昇・ソメスサドル株式会社社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.13
【地方創生・北海道】学生ベンチャーで学びを活かす...近藤公彦・小樽商科大学副学長(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.12
【地方創生・北海道】実践的なマーケティングで差別化を図る...近藤公彦・小樽商科大学副学長(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.2.8
解散する選択肢はなかったー結成から10年…ねごとが奏でる「やまないビート」(70seeds)
●2017.2.1
【地方創生・北海道】日本の食材のポテンシャルは世界でも屈指......米国ビジネスセミナー?(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.31
フジファブリック山内が語る「ギターと生きる」ための逆算人生(70seeds)
【地方創生・北海道】東海岸だけで50%の人口をカバー、巨大マーケットに進出すべき......米国ビジネスセミナー?(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.30
【地方創生・北海道】注意すべきアメリカの輸入規制......米国ビジネスセミナー?(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.29
【地方創生・北海道】健康志向がアメリカを日本食へ向かわせた......米国ビジネスセミナー?(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.28
【地方創生・北海道】北海道の良質な"食材"に注目......米国ビジネスセミナー?(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.27
【地方創生・北海道】「クールジャパン」は製品・食材にも......米国ビジネスセミナー?(前編)(Business Nomad Journal)
Gorgeous:ときにはリュクスに着飾りたい。 贅沢気分を高める曲【radio cafe】(cafeglobe)
●2017.1.20
Business:大寒波を吹っ飛ばすくらいバリバリ仕事をしたくなる曲【radio cafe】(cafeglobe)
●2017.1.19
【地方創生・北海道】オーディエンスも固唾を飲んで見守ったクリエイティブの融合......No Maps(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.18
【地方創生・北海道】札幌から世界へ発信できるビジネスがあることを証明したい...No Maps(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.13
Adult:大人の女気分に浸るときに聴きたい曲【radio cafe】(cafeglobe)
●2017.1.10
【地方創生・北海道】選手から社会人への準備期間に...セカンドサポート・芳賀博信理事長(後編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.9
【地方創生・北海道】戦力以上の「一体感」が大切...セカンドサポート・芳賀博信理事長(前編)(Business Nomad Journal)
●2017.1.6
Energy:新年をエネルギッシュにスタートさせるための曲【radio cafe】(cafeglobe)
住岡梨奈が届ける「今しか録れない音楽」−26本のライブツアーで見えたもの(70seeds)
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プロフィール
2005年に結成された、愛知県出身4人組ロックバンド。2010年メジャーデビュー。東京ドームでのステージをバンドの次なる目標に掲げ、今夏開催の富士急ハイランドでの単独野外ライブ『JUST LIKE THIS 2017』は15000人を動員、SPYAIRの勢いを象徴するライブを見せつけた。また海外でのリリースはもちろん、韓国、台湾、フランスでの単独公演を成功に収めるなど世界での活躍にも期待が高まる。
オフィシャルHP
http://www.spyair.net/
ライブ情報
SPYAIR TOUR 2018 KINGDOM
2018.3.17(土) 札幌・わくわくホリデーホール
開場17:00/開演17:30
インタビュー中でも触れているが、SPYAIRに初めてインタビューをさせていただいたときに「何回リピートしても飽きないアルバムを作りたい」と語っていたことを、ずっと覚えている。その初志が貫徹された形で完成したのが、SPYAIR史上最高傑作と呼んでいいであろう『KINGDOM』という作品だ。楽曲のバラエティさ、1曲1曲の楽曲としてのクオリティ、そして各パートの充実度。どれを取っても、過去最高の仕上がりだろう。インタビュー翌日に行われたアコースティックライブでは、アルバムの楽曲を含む数曲を別アレンジで披露。彼らの音楽的ポテンシャルの限界は、まだまだ遠いことを感じさせるに十分なライブだった。そして彼らは、この最高傑作を携えて全国ツアーを行う。そう、音楽という名の「王国」を作り上げるために。(橋場了吾)
「KINGDOM/SPYAIR」
(2017.10.11発売/¥2593(tax out)/AICL3415)
1.THE WORLD IS MINE
2.RAGE OF DUST
3.MIDNIGHT
4.スクランブル
5.君がいた夏
6.THIS IS HOW WE ROCK
7.BRING IT ON 〜Battle of Rap〜
8.Don't Look Back
9.Brand New Days
10.C!RCUS
11.Goldship
12.Be with
※初回限定盤A(¥3694(tax out)/AICL3411-2/DVD付)、初回限定盤B(¥3426(tax out)/AICL3413-4/2CD)も同時発売
CDの購入はこちら → 【REAL MUSIC NAKED】Amazon Store
プロフィール
千葉県佐倉市出身。力強さと温かさが共存する唯一無二の楽曲と圧倒的な歌と演奏でオーディエンスを魅了する。Haloは銀河の外側に球状に広がる空間の事であり、Halo at 四畳半というのはHaloという想像もつかないスケールの空間と四畳半という生々しさの象徴の様な空間とが共存していることを意味する。
オフィシャルHP
http://haloat4johan.com/
ライブ情報
Halo at 四畳半 ワンマンツアー「ぼくらの設計図の描き方」
2017.11.22(水) 札幌・COLONY
開場18:30/開演19:00
Halo at 四畳半の渡井さんと白井さんへのインタビューは、30分の謎解きの時間だった。バンド名の由来、最新作『Animaplot』という言葉の意味、そしてどこかで感じていた(いい意味での)違和感。それらが一気に解決した。「壮大さ」を感じさせるサウンドと「身近さ」を感じさせる歌詞が同居していることが、Halo at 四畳半の一番の武器であり特徴である。その武器を研ぎ澄まし、特徴をより際立たせているのは、彼らの持つ独特のバランス感覚だ。このバランス感覚が、Halo at 四畳半の楽曲をよりハイレベルなステージに押し上げている。結成から5年、若き新世代のギターポップの旗手が目にも止まらぬスピードで進化している。この進化の過程にある『Animaplot』という作品を、聴き逃がしてはいけない。(橋場了吾)
「Animaplot/Halo at 四畳半」
(2017.9.20発売/¥1600(tax out)/DDCB14055)
1.クレイマンズ・ロア
2.ステラ・ノヴァ
3.ユーフォリア
4.劇場都市
5.発明家として
6.トロイカの箱
7.点描者たち
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プロフィール
ときに儚くときに毒々しいリアルな歌詞が高い共感を呼んでいる、メロディアスなサウンドが魅力の3人組ギターロックバンド。ライブのテーマは「安全かつ健全にはしゃぎ、全員で楽しむ事」とし、年齢層も10代からお父さん世代まで幅広く、最近では親子で来場するリスナーも増えている。自身の活動が10代がライブに触れるキッカケになってほしいという願いから、あえて学生バンドのみと共演するというイベントの開催や ライブをキッカケにした旅の楽しさを伝えるべく、修学旅行という企画 でワンマンライブを行うなど、既存のライブ好きリスナーだけでなく、世代を問わず、まだライブに参加した事が無い人達にも気軽に参加してほしい・楽しさを知ってほしいと考え様々な企画を行っている。
オフィシャルHP
http://kusoiinkai.com/
ライブ情報
空想委員会リリースワンマンツアー2017
2017.6.24(土)札幌・Sound lab mole
開場17:00/開演17:30
有言実行。今の空想委員会にぴったりの言葉だ。札幌へプロモーションへ来た際にはインタビューをさせていただく機会が多いが、その時に必ず「次作はもっといいですから」と宣言するのが恒例になっていた。かくして完成した『デフォルメの青写真』というアルバムは、宣言通り彼らのキャリアハイ作品になっていることは間違いないだろう。メロディ、サウンドメイキング、忘れてはならないインスト。どれもが過去最高のクオリティを誇る。そして、楽曲ごとの共感性もこれでもかというくらい高まっている。これだけの作品を完成させてしまうと、次作へのハードルは上がっている。しかし、彼らにはすでに『デフォルメの青写真』以上の青写真が見えているのかもしれない。(橋場了吾)
「デフォルメの青写真/空想委員会」
(2017.4.5発売/¥2400(tax out)/KICM3483)
1.スタートシグナル
2.解の恋式
3.何者
4.ビジョン
5.恋とは贅沢品
6.キラーチューンキラー
7.私が雪を待つ理由
8.Sign -instrumental-
9.通行人「R」
10.色恋狂詩曲
11.アイシテイルの破壊力
12.罪と罰
※初回限定盤(¥3100(tax out)/KICS93483/DVD付)も同時発売
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プロフィール
1995年結成、大阪を拠点に全国で活動するロックバンド。2006年より毎年9月に大阪城野外音楽堂で企画しているMASTER COLISEUMでは3500人を超える動員。生粋のライブバンドで全国各地に根強いファンを持つ。バンド名は1995年リリースのTHE BLUE HEARTSのラストアルバム『PAN』が由来。
オフィシャルHP
http://pan-sound.com/
ライブ情報
PANマンでレッツPANJOYツアー
2017.6.11(日) 札幌・ベッシーホール
開場17:00/開演17:30
中学から高校への進学時にバラバラになるのが嫌で、遊び感覚で始めたバンド活動がいつのまにか23年目に突入していた…PANというバンドは、彼らの人生そのものといっても良い。それだけ長い期間音楽を続けているわけだから、山あり谷ありがあって当たり前。その中で彼らは、「自分たちが持っているもの」「自分たちが目指しているもの」という“オンリーワン”を見つけることができた。それらを伸ばしていくことで、PANというバンドのアイデンティティを確立し、長いバンド活動の中でも「今が一番フレッシュな状態」(ゴッチさん)といえる状態にあるのだろう。そしてその音楽への熱は、音楽以外の分野の方々にもどんどん伝わり、「餃子の王将」や「JA全農たまご」「SPINNS」とのコラボレーションにまで発展した。PAN流音楽の作り方には、音楽以外の分野で活動する方々にとっても大きなヒントが隠されているような気がする。(橋場了吾)
「PANJOY!!!/PAN」
(2017.4.12発売/¥2200(tax out)/ADVE1013)
1.オリジナル
2.揺れるおしり
3.サヨナラオサラバ
4.ギョウザ食べチャイナ
5.ヨコカワシンタロウの調べ 〜俺はタテじゃない、ヨコだ!〜
6.大事な言葉
7.たまごのうた
8.さいさいお茶の子
9.裏ラ腹ラ
10.あと味
11.想像だけで素晴らしいんだ
※初回限定盤(¥2800(tax out)/ADVE1013D/DVD付)も同時発売
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プロフィール
2002年に結成、2006年に1stミニアルバム「short films」リリース。一時活動を休止するも、2007年より現在のメンバーで活動をスタート。2016年、デビュー10周年を迎えた。
オフィシャルHP
http://bigmama-web.com/
ライブ情報
BIGMAMA「ファビュラ旅行記 2017」
2017.7.1(土) 札幌・ペニーレーン24
開場17:00/開演18:00
2017年はBIGMAMAの結成15周年、現メンバーになって10周年という記念イヤー。せっかくメンバーお二人へのインタビューなので、出会った当時のお話も伺った。その中でわかったのは、メンバーの脱退を機にお二人に音楽的スイッチが入ったこと。「遊びでは音楽はできない」…この思いが、ここ10年間のBIGMAMAを成長させ、10月の日本武道館公演まで導いたように思う。今でこそいろいろな楽器をロックバンドに持ち込むことは普通に行われているが、BIGMAMAがバイオリンを導入した当時は数えるほどしかそのようなことをしているバンドはいなかった。そしてそのバイオリンの特性を生かし、クラシカルな要素を取り入れることで、オリジナリティあふれる楽曲制作が可能になった。その無限大の可能性は、ニューアルバム『Fabula Fibula』でしっかり証明されている。いうなれば、21世紀型一大抒情詩ともいえるこの作品で、見事なコンセプトアルバムを作り上げた。全国ツアーを挟んで、ついに日本武道館へたどり着いたBIGMAMA。「もうひとつスイッチが入った」と金井さん。2017年は、BIGMAMAにとってアニバーサリーイヤーにして大きな飛躍の年になりそうだ。(橋場了吾)
「Fabula Fibula/BIGMAMA」
(2017.3.22発売/¥2800(tax out)/RX128)
1.ファビュラ・フィビュラ
2.MUTOPIA
3.ヒーローインタビュー
4.Make Up Your Mind
5.BLINKSTONEの真実を
6.Merry-Go-Round
7.Weekend Magic
8.Heartbreak Holiday
9.737 3rd Ave, RT 10017
10.レインコートになれたなら
11.ALL RIGHT
12.SPOON DIVING
13.SPECIALS(FFver)
14.愛はハリネズミのように
※初回限定盤(¥4800(tax out)/RX127/DVD付)も同時発売
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プロフィール
母親がピアノ教師だったこともあり、幼少時代からピアノで遊んでいた。中学校の吹奏楽部でフルートを始め、 高校2年の時アルトサックスの演奏を聴きその音色や演奏スタイルに感銘し、アルトサックスを始める。2005年にアルバム「Solar」でデビュー。現在、母校である洗足学園音楽大学ジャズコースの講師を勤めるとともに、レコーディングや、泉谷しげる、小坂忠、ヤケカワユキヒデバンドへメンバーとしての参加などジャンルを問わず幅広く活動している。
オフィシャルHP
http://kaorikobayashi.com/
サックスという楽器は、ヴォーカルやギターのように音色のベースを技術やエフェクターなどで変えることが出来ない。それ故に「感情の込め方」で音色をコントロールしなければいけない、難易度の高い楽器だ。しかも、小林香織さんがレイテストアルバムでチャレンジしたのは洋楽カバー。歌い手によって全然表情の違う楽曲たちに、サックスで挑んだことになる。しかしながら小林さんは、各楽曲の個性を尊重しながらサックスで「歌う」ことに成功した。そして、ヴォーカル部分だけでなくギターやキーボードのソロ部分にも変化をもたせた。「勉強が嫌いだったのでサックスで何とかしようと思ったんです」と笑う彼女の奥底にある芯の強さが、小林さんならではのサックスの才能を開花させた。今年はオリジナルアルバムをリリース予定とのこと、どんな作品が完成するのか、こちらも楽しみだ。(橋場了吾)
「MELODY/小林香織」
(2016.8.24発売/¥2800(tax out)/VICJ61754)
1.Shake It Off (Taylor Swift)
2.Runaway (Nuyorican Soul)
3.We're All Alone (Boz Scaggs)
4.Saturday In The Park (Chicago)
5.I Don't Want To Miss A Thing (Aerosmith)
6.Got To Be Real (Cheryl Lynn)
7.If I Ain't Got You (Alicia Keys)
8.How Crazy Are You ? (Meja)
9.I Can't Go For That (Hall and Oates)
10.Joyful Joyful (Ludwig Van Beethoven)
11.Tears In Heaven (Eric Clapton)
※()内はオリジナルアーティスト
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プロフィール
1995年横浜の岸根高校の同級生にて結成。2000年頃よりストリート、クラブ、レストランバーなどで活動。2006年ビクターよりメジャーデビュー。以後、音源制作やライブツアー、様々なフェスへの出演他アーティストとのコラボ等、活動を拡げる。バンド名の通称は「スペアザ」。メンバー表記にあるミドルネームは、アフロビートの創始者、Tony Allen氏により名付けられたものである。
オフィシャルHP
http://www.specialothers.com/
ライブ情報
SPECIAL OTHERS 10th Anniversary BEST盤TOUR QUTIMA Ver.22@札幌ペニーレーン24
2017.4.15(土) 札幌・ペニーレーン24
開場18:00/開演18:30
洋楽・邦楽問わず、過去に成功してきたインストバンドの多くは管楽器のメンバーが在籍している。その中で、管楽器のない“バンドスタイル”のインストシーンを開拓してきたのがSPECIAL OTHERSだ。本人たちは「こんなに長くやっているとは思っていなかった」と謙遜するが、クラブで培った音楽性を楽曲の取り入れることで独自の世界観を作り上げることに成功し、今やこのスタイルにおけるオリジネーターとしての地位を確立した。その証拠に、著名ミュージシャンとの豪華なコラボレーションが続々実現、強烈な個性を持つヴォーカリストたちが見事にSPECIAL OTHERSの世界観に溶け込んでいる。メジャーデビュー10年を機に新たな刺激を得た彼ら、オリジネーターとして更なる進化を遂げるに違いない。(橋場了吾)
「SPECIAL OTHERS II/SPECIAL OTHERS」
(2017.3.1発売/¥1800(tax out)/VICL64715)
1.ザッチュノーザ/SPECIAL OTHERS & 斉藤和義
2.始まりはQ(9)CUE/SPECIAL OTHERS & RIP SLYME
3.マイルストーン/SPECIAL OTHERS & 山田将司(from THE BACK HORN)、菅原卓郎(from 9mm Parabellum Bullet)
4.loop/SPECIAL OTHERS & GEN(from 04 Limited Sazabys)
5.かませ犬/SPECIAL OTHERS & 浜野謙太(from 在日ファンク)
※初回限定盤(¥3600(tax out)/VIZL1114/3CD)も同時発売
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プロフィール
キーボーディスト、ADAM atを中心に2011年浜松のライヴハウスでセッション・バンドとして活動を開始する。ボサノヴァ、ジャズ、テクノ、スカなどの要素を取り込み、ひたすら踊れるバンドとして話題となり、全国のライヴハウスからのオファーが殺到。会場限定で販売した3曲入りシングルは瞬く間に完売。2014年1月に発売した1stミニアルバム『Silent Hill』をインディーズで発売しロングセラーとなる。2015年1月には1stフルアルバム『CLOCK TOWER』を発売しiTunesではトップ・ジャズ・アルバムになり、タワーレコードのジャズ・チャート1位となった。2015年5月よりNHKプロ野球放送(総合テレビ・BS1ラジオ第1)のテーマ曲を担当。テーマ曲「六三四」の配信シングルはiTunesトップ・ジャズ・シングルとなる。9月には東京JAZZフェスティバル2015に出演し、フリーライヴ会場での即売CDは売り切れとなる。また、MINAMI WHEEL 2015他、数々のサーキットイベントで入場者多数のために入場制限がかかるほどの話題となる。2016年1月にはセカンドフルアルバム『スウィートホーム』をリリースしiTunes ジャズ・チャート、タワーレコード・ジャズ・チャートで1位となる。5月にはシンガポール公演を現地のサポート・ミュージシャンらと共に成功させている。
オフィシャルHP
http://adamat.info/
ライブ情報
<Echo Night Tour 2017>
2017.4.15(土) 札幌・ベッシーホール
開場17:00/開演17:30
「個性」というものは簡単にできるものではない。それはミュージシャンが紡ぐ音に関しても同様だ。2011年に活動をスタートさせ、ミニアルバム1枚とアルバム3枚をリリース。浜松在住ながら全国各地でライブを行い、ようやく「個性」が出てきたという。ADAM atのタマスケアットさんの音色を一聴すれば、その「個性」がどのようなものかがわかるだろう。そこまで長い月日をかけて手に入れた「個性」を、さらに地元で育むつもりだ。世に出ようとするミュージシャンの多くは東京を目指すが、タマスケさんがなぜ地元・浜松に住み続けるのか、その理由を聴けば今上京するか否かを悩んでいるミュージシャンにとっても参考になるはずだ。稀有な才能の持ち主だということを差し引いても、音楽的地方創生に賭ける思いは熱い。ADAM atの音楽は、今後もっともっと多くのリスナーたちを踊らせてくれるだろう。(橋場了吾)
「Echo Night/ADAM at」
(2017.01.25発売/¥2200(tax out)/VICL64712)
1.韻と楼
2.GO TO THE LAKE
3.Echo Night
4.やまねこ神楽
5.Rosetta
6.EVE
7.Tall Sun
8.Arabesque
9.ROAD OF THE TAIL
10.あきあかね
11.My Fairy Day
12.六三四 (88Version)
※初回限定盤(¥2700(tax out)/VIZL1106/DVD付)も同時発売
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プロフィール
2005年 Doping Panda のフロントマンとしてメジャーデビュー。4枚のアルバムリリースと全国ツアー、海外を含む数々のロックフェスに出演するなど、2000年代後半を代表するバンドとしてシーンを牽引。惜しまれながら2012年解散。2013年11月 ファーストアルバム「emotion」をリリースしソロデビュー。
オフィシャルHP
http://www.furukawayutaka.com/
なぜフルカワユタカさんは「And I’m a Rock Star」と言い続けるのか。それには大きな理由があった。DOPING PANDAを解散後すぐにソロ活動を始めたものの、なかなか自分の思うようにいかない時期もあった。それを乗り越えようともがきいている最中、後輩バンドから大きなエネルギーをもらい、再び我らがロックスターが光を取り戻した。「音を記録する」だけでなく「人生を記録する」レコーディングはなかなかできるものではないし、それができる舞台が整うこともなかなかない。しかし、フルカワさんにはそのチャンスがやって来た。私たちはずっとロックスターの音楽を待ち望んでいた。そのロックスターが創り出したアルバムには、希望と葛藤が触媒となった未来が詰まっている。(橋場了吾)
「And I'm a Rock Star/フルカワユタカ」
(2017.1.11発売/¥2778(tax out)/NIW128)
1.サバク
2.I don't wanna dance
3.and I'm a rock star
4.真夜中のアイソレーション
5.lime light
6.so lovely
7.walk around feat.いつか[Charisma.com]
8.can you feel
9.next to you
10.プラスティックレィディ
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プロフィール
2004年、高校2年の時に結成した沖縄出身・在住の男女4ピースバンド。メンバー全員が作詞・作曲を手がける。バンド名の由来はボーカル「NANAE(ナナエ)」の名前を「7(ナナ)」と「エッ!!」に分け、それぞれを英語に訳した「seven」「oops」をつなげたもの。2011年、映画『高校デビュー』主題歌「フォーリン・ラブ」でメジャーデビュー。
オフィシャルHP
http://7oops.com/
2011年にメジャーデビューを果たした7!!。この6年間、楽しいことばかりがあったわけではない。7!!のイメージは「明るく楽しく」だが、あえてその裏側にある「苦しみ」や「悲しみ」に素直に向き合おうとした作品が「セツナエモーション」だ。かくしてセツナでエモな7!!が満載のアルバムが完成したわけだが、音楽性・バンド感共に急成長を遂げた1枚となった。特にタイトルトラック「セツナエモーション」は7!!のキャリアハイチューンに数えるファンは少なくないはずだ。インタビュー翌日のインストアライブでは、新譜から5曲をアコースティックバージョンで披露。丸裸になったアレンジにより、曲の魅力が強調されていた。2017年の7!!は、一味も二味も違う。(橋場了吾)
「セツナエモーション/7!!」
(2017.2.8発売/¥3000(tax out)/ESCL4820)
1.相愛性理論
2.FLY
3.オレンジ
4.大きくなる愛
5.世界を回せ!!
6.汚れたスニーカー
7.センチメートル
8.花びら
9.HARU
10.きみがいるなら
11.セツナエモーション
※初回限定盤(¥3611(tax out)/ESCL4818-9/DVD付)も同時発売
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プロフィール
2007年5月、大阪にて中学の頃から音楽活動をしていた森を中心に同じ高校の軽音部だった白山とバンドを結成。2008年夏にメンバーで「閃光ライオット2008」決勝に出場、準グランプリを獲得。その後、何度かのメンバーチェンジを経て、2010年1月に小川、2011年4月に田中が加入し現在のメンバーとなり、本格的に活動を開始する。2012年7月に初の全国流通盤となるシングル『Sister』をリリース後、東阪のレコ発ワンマンを成功させるなど、インディーズシーンにその存在感を示す。2016年6月1日にメジャーデビューシングル『HEROES』をリリース。
オフィシャルHP
http://www.brianthesun.com/
ライブ情報
TOUR 2017『パトスとエートス』
2017.4.4(火) 札幌・COLONY
開場18:30/開演19:00
物凄く簡単にいうと、「パトス」=「情念」、「エートス」=「継続性」と言い換えることができる。ともに倫理の教科書で習うであろう用語だが、Brian the Sunがこの言葉に生命を与えた。今回のインタビューで、森さんと白山さんはBrian the Sunにおける作品としての「パトスとエートス」だけではなく、精神的な部分における「パトスとエートス」も語ってくれた。バンドとして10周年を迎えた今、なぜこのタイトルなのか合点がいくはずだ。それにしても、Brian the Sunは頼もしい存在に成長した。メジャーデビューして半年しか経っていないが、これまでの活動実績を顧みるとここまでの積み重ねがしっかり刻まれている。オフトークで森さんは「今はすごく肩の力が抜けている状態なので、ライブを楽しみにしていてください」と力強く語った。作品で「パトスとエートス」を表現しきった彼らが、ライブではどのように「パトスとエートス」を見せつけるのか期待大だ。(橋場了吾)
「パトスとエートス/Brian the Sun」
(2017.1.11発売/¥2700(tax out)/ESCL4784)
1.Impromptu
2.Physalia
3.パトスとエートス
4.HEROES
5.Cold Ash
6.Maybe
7.アイロニックスター
8.Mitsuhide
9.Hi-Lite
10.Cloudy #2
11.月の子供
※初回限定盤(¥3333(tax out)/ESCL4682-3/DVD付)も同時発売
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プロフィール
インディーロック、オルタナティヴロック、フォークロック、シンセポップ、ドリームポップ、エレクトロニカ、ダンスミュージック、様々な音楽ジャンルにインスパイアされ、自由な音楽を奏でる実力派エレクトロニック ロック バンド、ねごと。 2010年、デビュー。多数の大型フェスにも出演。「儚さ」と「力強さ」を兼ね備えた透明感溢れる歌声を持つ蒼山幸子と、バンドのサウンドクリエイトを全面的に手掛ける沙田瑞紀を中心に、唯一無二の独自の世界観で10代の頃から注目を集めるその音楽性は今もなお進化し続けており、作品をリリースする度新たな評価を得ている。
オフィシャルHP
http://www.negoto.com/
ライブ情報
ねごとワンマンツアー2017 「ETERNALBEAT」 supported by cafe & pancakes gram
2017.3.5(日) 札幌・cube garden
開場17:30/開演18:00
ねごとに初めてインタビューをさせていただいたのは今から7年前、メジャーデビューを果たした2010年のこと。今回で5回目のインタビューとなるが、その積み重ねを考えると非常に感慨深いインタビューだった。これまで音楽を続けてきたことすべてが点でつながっている。その点の行き先には、ねごとという「純粋に音楽が好きな4人が集まったバンド」の奏でる音を「やまないビート」に進化させた「ETERNALBEAT」という作品があった。2017年初頭にして、すでに私的ベストアルバム&ベストチューンになりそうなこの作品、とんでもない作品を作り上げたものだ。その背景には「この4人がいれば、面白いものを創り出せる」という確固たる自信がある。結成から10年間で築き上げた自信、それが「やまないビート」を鳴らしているのだ。(橋場了吾)
「ETERNALBEAT/ねごと」
(2017.2.1発売/¥2870(tax out)/KSCL2839)
1.ETERNALBEAT
2.アシンメトリ
3.シグナル
4.mellow
5.君の夢
6.DESTINY
7.cross motion
8.holy night
9.Ribbon
10.PLANET
11.凛夜
※初回限定盤(¥3700(tax out)/KSCL2836-8/DVD付)も同時発売
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プロフィール
2000年、志村正彦を中心に結成。2004年4月にシングル「桜の季節」にてメジャーデビュー。春夏秋冬の四季をテーマにしたシングル連作リリース第1弾となる。2007年12月に、両国国技館にて初のアリーナワンマンライブを開催。2009年12月に志村が急逝。以後、3人体制で活動。2014年、デビュー10周年を迎え、日本武道館初ワンマンライブを開催。
オフィシャルHP
http://www.fujifabric.com/
山内さんは、まさに“ギター少年がそのまま大人になった”存在だ。今でもずっとギターを抱えていたいという欲求にかられ、先日も知人と朝までギターについて語り合ったという。そんな山内さんがセンターに立つフジファブリックというバンドからは、「新しさ」だけではなく「懐かしさ」や「暖かさ」を感じる。それはインタビュー翌日に行われたライブでも同じで、ときに激しく、ときに優しくギターを奏でる山内さんがギターを弾いているときの豊かな表情たるや、本当に幸せなんだなと感じた。最新作では山田孝之さんという人気俳優とのコラボレーションも実現、かつてのギター少年は純真無垢に音楽を作り続けている。(橋場了吾)
「カンヌの休日 feat.山田孝之/フジファブリック」
(2017.2.15発売/¥1500(tax out)/AICL3261)
1.カンヌの休日 feat. 山田孝之
2.Here
3.カンヌの休日
4.カンヌの休日(Instrumental)
※初回限定盤(¥1700(tax out)/AICL3259-60)も同時発売
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今回は札幌市白石区に工場・直営店を構える池田食品株式会社の池田光司社長にご登場願いました。1948(昭和23)年創業の会社ですが、池田さんが2代目社長に就任したのが1984(昭和59)年。以後、製品作りはもとより人材育成にも注力してきたといいます。後編では、池田さんが考える人材育成と地方創生のつながりについて伺いました。
※取材当日が節分イベントだったため社員全員が鬼のかつらを被っていて、池田さんも社長自ら青鬼に扮しているタイミングでのインタビューでした。
これからの時代は人が物語を作っていく
赤字が出たタイミングで、社員の士気を上げる方法とは何なのですか?
「私は、土地や建物より社員や技術のほうが重いと思っています。5S(整理・整頓・清掃・清潔・習慣(一般的には躾))を徹底しながら、OJT・研修・地域貢献に参加し自らが講師になる…思いを伝えられるように発表の機会を増やしました。これからの時代は、人が物語を作っていくと思うので、機械だけでなく人材育成にも投資をしています。そういうストーリーを社会が見てくれる時代になると、地域の活性化につながると思います」
地域のストーリーは、地域で作られるということですね。
「私たちの後ろには、必ず北海道という土地があります。北海道の人たちが関われる仕事をしていきたい、北海道に必要とされる企業でありたい…やはり、農業は大事ですね。北海道は食の基地として、肥沃な土地や食べ物の安心・安全を維持する努力が必要だと思います。土を大事にしながら作物を育て、そのことを私たちが伝えていく…それが、私たちができる地方創生だと思います」
北海道の自然の豊かさも伝えていくと。
「今、一代限りで発芽しなくなってしまう豆の種が出て来て、その種を育てるためには特別な農薬が必要で、というような世界戦略がありますが、そういう戦略に乗らず手間暇かけて土地を守っていくということが長い目で見ると大切だと思います」
しきたりをどんどん変えられるのが北海道の良さ
ところで、私は御社のお菓子を贈り物として利用させていただいていますが、「選べる熨斗」があって、その中には感謝の言葉が書かれていますよね。
「数年前に『御歳暮』『御中元』というような決まりきった言葉ではなく、『感謝』という言葉を熨斗に入れたことがあるんです。それがいつの間にか、私への贈り物の熨斗に『感謝』『ありがとう』というものが増えて来て、すごく嬉しかったんですよね。これは北海道の文化だなと思いました。こういったしきたりをどんどん変えていくことができるのが北海道の良さだと感じています」
北海道ならでは、ですね。
「しきたりの上に成立させるのではなく、自分たちで作ったものを広めていこうという地域なのではないでしょうか。北海道は、自分たちで文化を作ることができる土地だと思いますね」
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今回は札幌市白石区に工場・直営店を構える池田食品株式会社の池田光司社長にご登場願いました。1948(昭和23)年に池田さんの父である先代の社長が創業した会社ですが、乾物の卸問屋からスタートし創作豆の製造へとシフトしています。1997(平成9)年から現在の工場・直営店が稼働し、直近の5年間は売上も順調に推移しています。
しかしながら、池田食品は過去3度の大きな赤字に見舞われています。前編では、その3度の赤字とそこからの回復について池田社長に伺いました。
※取材当日が節分イベントだったため社員全員が鬼のかつらを被っていて、池田さんも社長自ら青鬼に扮しているタイミングでのインタビューでした。
入社前に大阪で修業してきたのが大きかった
池田食品は来年開業70周年を迎えます。
「父が創業した会社なのですが、1970年代後半に父が病気になったこともあり、本州から戻ってきました。私が社長になったのは1984(昭和59)年なのですが、東京で食品の営業を5年ほど、大阪で豆の製造現場を2年弱経験してから戻って来て、3年間父に付きっきりで会社経営の勉強をしました。その3年間は本当に大きかったですね」
池田さんが社長になられたときはどのような状況だったのですか?
「父は乾物の問屋をやっていたのですが、創業してすぐにメーカーに転じます。乾物は収穫によって左右される業種なので、当時扱っていたピーナッツを使った創作豆の製造を始めました。やはり、メーカーの強さというのを感じたんだと思います。最初は千葉県の落花生を使用してピーナッツを製造していました。当時はすすきのの近くに会社があったので、すすきのの繁華街で商いが成立していたんです。それがだんだん国内産の落花生が高騰してきまして、中国からの原料に切り替えました。ところが、私が入社してすぐ…1980年代から流通革命とエイジレス(脱酸素剤)の登場で、加工技術は高くないのですが原料ではなくバターピーナッツの製品が入ってきてしまったんです。結果、私の代になってから父が3億円かけて作った設備を破棄して、私が大阪で学んできた創作豆に製造に力を入れていくことにしたんです」
それは凄いタイミングだったんですね。
「当時は落花生を加工したピーナッツが主流だったので、創作豆はあまりやってなかったんです。入社前に大阪に修業に行っていなければ、今この会社はなかったでしょうね。そこから商品を増やしていって、今に至るという感じです。」
3度の大きな赤字を乗り越えて今がある
大きな転換期を乗り越えて、今があるんですね。
「以前は流通が整備されていなかったこともあり、競合は北海道内の同業種だけだったのですが、北海道も本州も関係なく流通できる時代になり本州の企業との戦いも出てきたわけです。それに対抗するためには北海道らしい商品を作らなければいけないということで、北海道産の原料を使用した商品を増やすことになりました。また私の娘が後継ぎとして入社してから、OEM(他社ブランドの製品の製造)を全部断ることにしました。10億円あった売り上げが半分になったんですが、自社ブランドだけで生きていこうと決意したんです。直営店を設けたのもその一環です」
池田さんはその決断に対して反対しなかったんですか?
「反対はしませんでしたが、一抹の寂しさはありました。しかし、工場で働く社員からは、どんなに忙しくても自分たちのブランドだったらやりがいがあるという声を聞いていたんです。OEMは、経営者のための業務なんですよね。社員のためには、自社ブランドを高めることで企業力を高めて、自分たちが豊かになるということが正解だと思います」
直営店の存在は大きいんですね。
「お客様から直接意見を伺えますしね。これまで、この会社は3度大きな赤字を出しているのですが、忘れないようにと名前をつけました(笑)。中国の製品が入って来て設備を破棄したときの「中国赤字」、そこから立ち直って流通革命で本州企業との戦いになったときの「流通赤字」、そしてOEMをやめたときの「決別赤字」…赤字を乗り越えては赤字でした。父が財産を遺してくれていたのは助かりましたが、同時に仕組みを変えながら社員を引っ張っていくことができたのが大きかったですね」
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今回は1月17日・火曜日に開催された「北海道 経済・観光イノベーションフォーラム2017 〜観光と他産業による新たなビジネスチャンスを探る〜」(主催/経済産業省北海道経済産業局、日本経済新聞社札幌支社、株式会社JTB北海道)のレポートを、登壇者ごと5回に渡ってお送りします。
最後の登壇者は、パナソニック株式会社東京オリンピック・パラリンピック推進本部の田中晴美さん。「観光×ICT 訪日外国人客への新たなソリューション・サービス」と題した講演を行いました。
ソリューション力を地方創生のためにフル活用する
現在パナソニックでは、1988年のカルガリーオリンピックから16大会に渡ってトップスポンサーとしてワールドワイドパートナー契約を結んできました。現時点で2020年の東京オリンピックまでスポンサードすることが決まっています。特徴としては、日本企業としては初めてパラリンピックのワールドワイドパートナー契約を結んでいることです。
パナソニックが貢献しているのは、大型映像とAVソリューションシステム。LEDを採用した大型映像表示装置の提供と、オリンピック開会式時のプロジェクションマッピングなどが挙げられます。
また、オリンピックは都市力を大きく向上させる可能性があると考え、パナソニックが持つソリューション力をフル活用することで地方創生に役立たせようとするものです。ICT技術によるソリューションで、パナソニック流の「おもてなしソリューション」を展開していきたいと考えています。
他業種とのコラボレーションでもICTを活用
東京オリンピックに関しては、交通利便性・アクセシビリティ・環境への配慮・コミュニーション・決済・安全・防災などの課題が挙げられています。そしてその課題を解決し、障碍者や超高齢化に対応した社会を築かなければなりません。そのために、パナソニックでは「5スマート・ネクスト3」という提案活動を行っています。
具体的には、さまざまなシーンで自動翻訳を提供するメガホン型多言語音声翻訳サービス「メガホンヤク」、カメラを活用して母国語へ情報を変換するスマートフォンアプリ「光ID」(2月に開催されるさっぽろ雪まつりで実証実験を行う予定)などを検討中です。すでに導入された事例としては、観光案内用デジタルサイネージ(東京都)があります。
また、JTBとの共同で訪日外国人観光客がストレスなく快適な旅を満喫できる環境整備を通じ、継続可能な新たなビジネス機会の創出を行っています。訪日外国人観光客の二大課題といわれているのが、「多言語コミュニケーション」と「大型荷物の持ち運び」です。この課題を解決するためのサービスとして、「LUGGAGE-FREE TRAVEL」というサービスを立ち上げました。海外で事前申し込み(JTBのサイト内で)をし、空港やホテルの端末で伝票を発行(クラウドサービスをパナソニックが開発)、手ぶらで日本観光が楽しめるというものです。
今後はモビリティ・シェアリングや保険・検疫などにもソリューションを展開し、ICTを活用した地域サービス提供のプラットフォームを確立していきたいと考えています。
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今回は1月17日・火曜日に開催された「北海道 経済・観光イノベーションフォーラム2017 〜観光と他産業による新たなビジネスチャンスを探る〜」(主催/経済産業省北海道経済産業局、日本経済新聞社札幌支社、株式会社JTB北海道)のレポートを、登壇者ごと5回に渡ってお送りします。
4番目の登壇者は、岩見沢市経済部観光物産振興課の戸沼貴志さん。「岩見沢市の観光振興への挑戦 〜岩見沢市『新・観光ディスティネーション宣言』〜」と題した講演を行いました。
観光におけるSWOT分析を行い戦力的な事業展開を目指す
岩見沢市は札幌から車で北へ1時間ほど行った場所にある人口8万人強の町で、これまでは「観光地」としての知名度はそれほど高くはありません。基幹産業は農業で、現状の課題は人口の減少となっています。
北海道の訪日外国人旅行者数は、2015(平成27)年に1973万人と、前年比で47.1%の大幅増を達成しましたが、岩見沢はその「恩恵」を受けることはありませんでした。そこでSWOT分析を行い、岩見沢の強み・機会を洗い出しました。
強みとしては、ヨーロッパに似たのどかな自然風景や札幌・新千歳空港からのアクセスの良さ、豊富な農産物と果樹園が挙げられました。そして、機会としては札幌・小樽間という定番観光ルートの飽和化があります。
これらを把握したうえで戦略的に観光事業を展開していく…岩見沢ならではの「新・観光ディスティネーション」を目指すことになりました。
旅行会社とのコラボレーションで観光事業を展開
現在は市長をトップに、時代に合わせた事業を行っています。2015(平成27)年度からJTB北海道とコラボレーションし、観光マーケティング・ブランディング戦略を策定。「農業」「ワイン」「スノー体験」「歴史」「エンターテインメント(ロックフェス・遊園地)」という5つの資源を武器に、その魅力を道外の観光客・アジアの富裕層に伝える戦略を、3年間に集中して展開します。
具体的には、JICA研修生が参加した農家体験ツアーやワイン・フードのモニターツアー、台湾へのトップセールスなどをすでに実施しています。
ふるさと納税は1億円を超えるなど好調を維持していますが、今後は「市民のための活動」と「観光客のための活動」の両方を行えるようスタッフを増員、寄付や助成金に頼ることなく「自ら稼げる観光協会」を目指していくことになります。2016(平成28)年には観光協会のホームページを一新、地元のイベントを紹介するだけではなく、これまで見逃れてきた岩見沢の価値を発信するサイトへと進化しました。
3年間という期限を区切って観光産業の振興に乗り出した岩見沢が、地域の観光事業の活性化のロールモデルになるかもしれません。
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今回は1月17日・火曜日に開催された「北海道 経済・観光イノベーションフォーラム2017 〜観光と他産業による新たなビジネスチャンスを探る〜」(主催/経済産業省北海道経済産業局、日本経済新聞社札幌支社、株式会社JTB北海道)のレポートを、登壇者ごと5回に渡ってお送りします。
3番目の登壇者は、株式会社JTB北海道観光マーケティング戦略室の萩野隆二さん。「JTBが進める新たな事業戦略 〜JTB北海道の訪日インバウンドと地域活性化事業について〜」と題した講演を行いました。
46年ぶりに「日本→海外」「海外→日本」が逆転
10年ほど前から、JTBでは「旅行業」から「交流文化事業」へのイノベーションを進めています。1950年代から右肩上がりを続ける観光市場、2010年に9億4000万人ほどの国際観光客数は2030年には18億人に達するといわれています。
しかし国内宿泊観光については、一人当たりの宿泊数・回数共に減少傾向、市場のシニア化がどんどん進んでいます。そして2016年には大阪万博のあった1971(昭和46)年以来45年ぶりに訪日外国人旅行客数(1973万人)が日本人海外旅行者数(1621万人)を超えました。
そのような市場の変化が起こる中、ExpediaのようなOTA(オンライン旅行会社)がトップに立つなど、旅行業界全体がイノベーションの必要に迫られています。 そこでJTBは、「地球を舞台にあらゆる交流を創造する」交流文化事業を推進しています。JTBが開業から100年(ロシア戦争後に国策会社としてインバウンドのために立ち上がった)の間に旅行・環境分野で培ってきたDNAを核とした事業の拡大です。
事例として「観光×食農」「観光×環境」「観光×グローバル」「観光×地域活性」「観光×ICT」が紹介されましたが、その特徴は社会課題の解決と事業の両立を目指していることです。そのためには、自社で完結するのではなく官民連携・他産業とのアライアンス型への進化を模索しています。
他産業とのコラボレーションに活路を見出す
具体的には、地域の生産者と旅行者をつなぐプロデューサー(観光客向けの農家や野菜ソムリエ)を育成する「Food Tourism」の推進、エコエネルギーを活用した「EVモビリティ観光」の事業化、ツーリストインフォメーションセンター(TIC)の全国ネットワーク化、インバウンド向け夜間エンターテインメント事業の開発などです。
その中で北海道では、札幌の中心部を横断するアーケード街・狸小路に訪日外国人向けの観光案内所を設置したり、北海道産のアルコールの認知度アップを目指す「北海道パ酒ポート(パシュポート)」というグローバルビジネスに挑戦したりしています。すでにスペインの高級リゾート地であるイビサ島への輸出が開始されるなど、効果も出始めています。
このように、北海道の地域の宝を世界に発信することで、旅行業から交流文化事業へのイノベーションを行うなど、既存事業だけではなく新たなビジネスの取り組みが必要な時代に突入しています。
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今回は1月17日・火曜日に開催された「北海道 経済・観光イノベーションフォーラム2017 〜観光と他産業による新たなビジネスチャンスを探る〜」(主催/経済産業省北海道経済産業局、日本経済新聞社札幌支社、株式会社JTB北海道)のレポートを、登壇者ごと5回に渡ってお送りします。
2番目の登壇者は、株式会社NISEKO ALPINE DEVELOPMENTSの島田俊徳さん。「ニセコ進化論 〜外資系企業からみたニセコ未来リゾート戦略〜」と題した講演を行いました。
訪日外国人への先進的なサービスを提供
株式会社NISEKO ALPINE DEVELOPMENTSは、ニセコのコンドミニアムと宿泊客を結びつける業務をしている会社で、観光を通じて「地域生活の向上」「地域資源の保護」「新規ビジネスの掘り起こし」「雇用の創出」に取り組んでいます。
島田さんがニセコにやって来たのは7年前、すでにニセコには多くの外国人観光客が訪問するようになっていました。その中で、更なる観光客の呼び込みをSNSほかさまざまな方法で行っています。
観光におけるペルソナの変遷について、「消費者→見込み客→お客様→顧客(プロモーター)」という段階があるといいます。コンドミニアムへの宿泊を例にとると、「ニセコに興味を持つ→ニセコを訪問する→その際にコンドミニアムに宿泊する→宿泊後に口コミで広めてくれる」という具合です。
コンドミニアムの場合、ホテルとの大きな違いは自炊できるということ。そのため、食文化の紹介やスーパーの案内などをすることで、地域とのつながりを強めています。観光客は地域の文化に触れられますし、地域の商業も盛り上がるというWin-Winの施策です。
ただニセコはサービス業において人材不足という課題があり、小樽や札幌から人材を派遣してもらっているという実情もあります。逆に、英会話においては先進的で案内板や医療機関においても英語には不自由しない環境が整っています。
口コミにより観光客が増え雇用も創出
ニセコはここ30年ほどで、宿泊ベッド数が倍増(1985年は5000台→2015年は9872台)しています。オーストラリアからの観光客を中心に口コミで「パウダースノーの素晴らしさ」が広まった結果、今のような状況になりました。
ニセコはおよそ2万人の人口ですが、レストランやバーは185件がひしめき合っています。しかし、観光客がたくさんやってくることから雇用が創出され、ミシュランガイドに掲載されるほどの実力を持つお店もあります。
コンドミニアムで過ごす観光客向けのケータリングサービスも。地元の食材を部屋まで届けるというサービスですが、宿泊客には大変人気があります。ちなみにこのサービスを行っている会社は、シンガポールが発祥の地ということでビジネスもどんどん国際化している地域です。
パウダースノーが有名であることからもわかるように、ウィンタースポーツが盛んなニセコには、世界中で活躍しているインストラクターがやってきます。これだけ多くの海外からの観光客(レンタルスキーを利用する90%は外国人)がやってくるということは、英語は必須。最近はニセコのスキー場が混雑してきたことから、ガイドツアー(近隣のスキー場を斡旋する、キャットスキー=誰も足を踏み入れていない場所へ案内する)という新たなビジネスも登場、サービスの質も種類もどんどん変化しています。
現在のニセコは、オーストラリア・香港・シンガポール・アメリカ・中国が宿泊延べ数の多い上位5地域です(※全体で39万泊、500組が2か月というロングステイ)。シンガポールや中国からの観光客の宿泊延べ数はここ10年で40倍に。「パウダースノー」と「地域の安全性」が人気を呼び、不動産の投資も増加。今後は、モニター調査やキャッシュレスの新決済方法などが新しいビジネスとして可能性があると想定されています。これからも「売れるところに売り込む」ことで、更なる観光業の振興を目指していきます。
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今回は1月17日・火曜日に開催された「北海道 経済・観光イノベーションフォーラム2017 〜観光と他産業による新たなビジネスチャンスを探る〜」(主催/経済産業省北海道経済産業局、日本経済新聞社札幌支社、株式会社JTB北海道)のレポートを、登壇者ごと5回に渡ってお送りします。
最初の登壇者は、経済産業省商務情報政策局生活文化創造産業課の加藤誠さん。「地域経済を支える観光の基幹産業化へ向けた取り組み 〜日本の稼ぐ力へ〜」と題した講演を行いました。
「明日の日本を支える観光ビジョン」を推進中
加藤さんは長年観光政策に携わってきて感じていることは、すでに観光が地方経済の基幹産業になっているということ。そして、その事業を継続することでさらなる発展の可能性があるということです。
最初に、政府の観光政策について話がありました。小泉純一郎内閣が「観光立国宣言」を発表したのが、2003(平成15)年。それからさまざまな観光政策が実施され、2012(平成24)年から2015(平成27)年の3年間で大きな変化がありました。
具体的には訪日外国人旅行者数は2倍増の1974万人に、訪日外国人旅行消費額は3倍増の3.5兆円に増加しています。この増加を受けて観光先進国へ向けてワーキンググループによる会議を開催、「明日の日本を支える観光ビジョン」を2016(平成28)年3月に策定しました。
観光産業には「裾野が広い」という考え方があります。さまざまな分野が観光と「掛け算」をすることで、経済波及効果・雇用創出効果が増加するというものです。日本の観光消費は23.6兆円ですが、生産波及効果は日本のGDPの5.2%相当にあたる48.8兆円、雇用効果は日本の総就業者数の6.5%にあたる419万人。しかし、世界では世界全体のGDPの9.8%にあたる7.2兆ドル、世界全体の雇用の9.5%にあたる2億8300万人が働くビッグ産業に成長しています。この観点から、日本の観光産業はまだまだ伸びしろがあると考えられるのです。
ちなみに、世界の中における日本の観光に対する評価は「企業の顧客対応」「テロ発生率の低さ」「鉄道インフラの質」においてトップを獲得しています。
3つの柱への取り組みにより観光産業の拡大を目指す
経済産業省は、国土交通省・官公庁の管轄以外の分野…サービス業・小売業・流通業の振興や観光産業人材の育成という観点で支援を行っています。今の日本の観光産業の課題は生産性の低さで、宿泊業。・飲食業に関しては全産業平均の半分以下であることから、この部分の課題解決を目指しています。
そのために、「魅力ある観光地の確立(集中的な投資)」「おもてなしの見える化(規格認証)」「観光MBAの創設(競争力の強化)」を3つの柱とした取り組みを行っています。先進的事例をつくるために官民の投資を誘導するマスタープランを全国4地域(北海道・富良野、沖縄・恩納村、大分・湯布院、三重・伊勢志摩)で策定、その他の地域へ波及させる動きがあります。さらに、地方においてはクレジットカードの環境整備が不十分なので、2020年までに観光地のキャッシュレス化・IC化100%を目指しています。
そして、訪日外国人の属性情報・行動履歴等(ビッグデータ)を事業者間で活用する「おもてなしプラットフォーム」を構築、関東・関西・九州で実証実験を行っています。人材育成においても、2020年までに毎年「観光MBA」取得者を50人輩出できるよう、大学との共同取り組みがスタートしています。
このように、経済産業省では観光分野の現行事業をストーリー化し、国際競争に勝ち残ることができる「観光聖地」を創造する政策を行っているということでした。
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●2016.11.14
幻の玉ねぎ「札幌黄」を消費者に−グルメの聖地札幌で追い求める「カレー道」(70seeds)
●2016.11.11
Stress:イライラを発散したいときに聴きたい曲【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.11.7
【地方創生・北海道】地元・九州の伝統文化を取り入れ独自路線を開拓...宮田屋珈琲・宮田一也社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.11.4
Sleepless:眠れない夜に聞きたい曲【radio cafe】(cafeglobe)
【地方創生・北海道】苦手だったコーヒーで起業...・宮田屋珈琲・宮田一也社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.11.3
【地方創生・北海道】ビジネスにも活用できるヒントがたくさん...北海道立近代美術館(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.11.1
【地方創生・北海道】客観的に北海道を捉えこの場所ならではの展示を...北海道立近代美術館(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.31
新曲は21世紀型ディスコ!? 「欲しがりバンド」BRADIOが追求するライブへの想い(70seeds)
●2016.10.28
バラエティに富んだ新曲たち。10月のマンスリーレビュー【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.10.27
【地方創生・北海道】異国の選挙が札幌に与える影響とは?......アメリカ大統領選の見どころ(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.26
【地方創生・北海道】選挙人団と「勝者総取り」がポイント......アメリカ大統領選の見どころ(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.24
古民家マッチングで「人の気持ちがわかる街」の魅力を届けたい−小樽民家再生プロジェクト(70seeds)
●2016.10.21
祝日本シリーズ進出!北海道出身ミュージシャンのエースな曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.10.20
障がいを隠すな、隣と握手しよう!−「小脳萎縮症」である自分を発信する盲学校職員(70seeds)
●2016.10.18
【地方創生・北海道】地産地消に付加価値をつけることがリピーターを生む...株式会社菊水・杉野邦彦社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.17
【地方創生・北海道】北海道の消費が冷え込む中、堅調に推移している理由...株式会社菊水・杉野邦彦社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.14
手売りでZEPPを満員に−ミュージシャン・メロフロートがファンと共有したいもの(70seeds)
読書のように秋の夜長に楽しみたいセリーヌ・ディオンの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.10.7
スポーツの秋! 美ボディになるために聴くビヨンセの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.10.6
本当にやりたい仕事に就いてほしい−ジョブカフェ北海道「職業観」のつくり方(70seeds)
●2016.10.4
【地方創生・北海道】ビジネスや就学のヒントになる種まきをした...北海道大学総合博物館(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.10.3
【地方創生・北海道】大学にとっての広報戦略の窓口...北海道大学総合博物館(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.9.30
タイのTV番組が取材に!? 小学生も驚く「折れる石」を観光資源に(70seeds)
女性ボーカルが秋の歌声をお届け。9月のマンスリーレビュー【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.9.28
「北海道は、札幌は最高だ!」南極で野菜を育てた男、“旅人生”の到着地点(70seeds)
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もうダメ......復活したいときに聴くブリトニー・スピアーズの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.9.21
自らレーベルを立ち上げたからできた“日本2周ツアー”スリーピースバンド・鶴が見た世界(70seeds)
●2016.9.20
【地方創生・北海道】世界で一番雪が降る大都市のエネルギーの利用法とは......小泉純一郎・元内閣総理大臣講演会(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.9.19
【地方創生・北海道】原発に頼らない日本・自然エネルギーの重要性......小泉純一郎・元内閣総理大臣講演会(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.9.16
教員にシミュレーションはいらない−札幌大通高校“地域人”先生の「開かれた学校」づくり(70seeds)
祝優勝! 広島出身ミュージシャンのエースな1曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.9.9
秋をおしゃれに先取りする小田和正の楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.9.6
きっかけは野鳥!?―名物支配人が語る、ホテルマン流“広報”のしかけ方(70seeds)
●2016.9.5
【地方創生・北海道】「非日常」から「違日常」へ...室蘭観光協会・仲嶋憲一事務局長(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.9.2
LOUDNESSだけじゃない!海外で活躍する地元密着系メタルバンドが札幌にいた―『SABER TIGER』インタビュー(70seeds)
祝! 父親らしい包容力を感じる福山雅治の楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.9.1
【地方創生・北海道】「夜景」をきっかけに観光都市化...室蘭観光協会・仲嶋憲一事務局長(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.8.28
あなたの知らない札幌《サッポロビール博物館》後編 正しい缶の注ぎ方は?(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.27
あなたの知らない札幌《サッポロビール博物館》前編 北海道ビール誕生秘話(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.26
仕事の合間に新譜をチェック。マンスリーレビュー【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.8.25
Living in Sapporo《イタリア人》マリアンナさん後編 四季の「色が違う」(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.24
地球岬のみやげ屋「シナダ」で見つけた、愛され続ける理由―「流行に乗らない」店づくり(70seeds)
Living in Sapporo《イタリア人》マリアンナさん前編 宿題で日本に興味(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.23
『買う』行為で世界を捉えて…札幌で食品表示・キッズデザイン考える展示会(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.22
【地方創生・北海道】地方を大好きな人材の育成が鍵を握る...溝畑宏・元観光庁長官講演会(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.8.19
解散によるストレスを発散したいSMAPの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.8.18
【地方創生・北海道】世界の高みを目指せるポテンシャル...溝畑宏・元観光庁長官講演会(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.8.15
北の大地に“音楽の街”出現……「ライジングサン」に6万5千人熱狂(Yahoo!/THE PAGE/写真特集)
●2016.8.14
あなたの知らない札幌《酒ミュージアム》後編 市民賄える豊富な伏流水(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.13
あなたの知らない札幌《酒ミュージアム》前編 昭和の女優たち宣伝の歴史(Yahoo!/THE PAGE)
シャンパンを嗜みながら聴きたいエリック・クラプトンの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.8.9
北海道からアンモナイトの魅力発信 石狩の画家・福岡幸一さんの作品展(Yahoo!/THE PAGE)
【地方創生・北海道】北海道民に愛されてこその「ジンギスカン」...マツオ・松尾吉洋社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.8.8
【地方創生・北海道】設立60年「ジンギスカン」のマーケットを拡大...マツオ・松尾吉洋社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.8.7
ドイツ音楽の解説に挑戦 札幌ドイツ語講座でスペシャルイベント(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.6
あなたの知らない札幌《トモエ醤油工場》後編 「昆布しょうゆ」にこだわり(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.8.5
あなたの知らない札幌《トモエ醤油工場》前編 125年の歴史伝える赤レンガ蔵(Yahoo!/THE PAGE)
学生時代の夏を思い出す小室ファミリーの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.8.3
新世代ギター女子・Leolaさんが提示する“サーフミュージックの世界”(Yahoo!/THE PAGE)
世界“冬の都市”が冬資源の活用法を発表 札幌市で開催「市長会議」(下)(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.31
RMN編集長の新譜レビュー【Brian the Sun/キノコホテル/Thank You Scientist】(Yahoo!/THE PAGE)
世界の“冬の都市”が一堂に 34年ぶり札幌市で「市長会議」(上)(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.29
夕涼みしながら聴きたいシンディ・ローパーの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.7.28
バーチャルではないリアルなモンスターに会える 札幌のホテルで化石展(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.27
札幌初 東京で人気の「文学フリマ」開催 開場前から多数の読者の列が(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.24
Living in Sapporo《台湾人》黄さん後編 日本人の焼肉好きびっくり(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.23
あなたの知らない札幌《酪農と乳の歴史館》後編 命の大切さを伝えたい(Yahoo!/THE PAGE)
Living in Sapporo《台湾人》黄さん前編 雪景色にあこがれて札幌選択(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.22
あなたの知らない札幌《酪農と乳の歴史館》前編 北海道酪農の歴史伝える(Yahoo!/THE PAGE)
フェスで気分アゲする東京スカパラダイスオーケストラの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.7.21
【地方創生・北海道】北海道が賑わえば地場の産業も盛り上がる...日本清酒・堀秀幸社長(後編)(Business Nomad Journal)
●2016.7.20
若い世代朝食抜かないで ことしも「札幌市お弁当プロジェクト」レシピ募る(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.19
過去には公開プロポーズも 文化発信基地目指す札幌ウィークデーライブ(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.18
Living in Sapporo《フランス人》ニコラさん後編 「都会の中の雪」財産(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.17
Living in Sapporo《フランス人》ニコラさん前編 『菊と刀』日本に興味(Yahoo!/THE PAGE)
札幌「千歳鶴」初の女性杜氏 市澤智子さん(下) 造り手の気持ち伝えたい(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.16
札幌「千歳鶴」初の女性杜氏 市澤智子さん(上) 微生物に魅せられて(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.15
あなたの知らない札幌《ちえりあ》後編 札幌五輪の映像も希少フィルム保存(Yahoo!/THE PAGE)
海で聴きたいジェニファー・ロペスの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.7.14
あなたの知らない札幌《ちえりあ》前編 明治開拓期の寺子屋跡近くに設立(Yahoo!/THE PAGE)
【地方創生・北海道】多品種生産により日本酒人気の回復を狙う...日本清酒・堀秀幸社長(前編)(Business Nomad Journal)
●2016.7.13
600年古典芸能の歴史体感 外国人も参加 札幌で能のワークショップ開催(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.12
札幌でも発生します 食中毒シーズンで札幌市保健所パンフ配布(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.10
札幌で民生委員30年三上嵩男さん(下) 「社会奉仕の精神」次に伝えたい(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.9
あなたの知らない札幌《前田森林公園》後編 札幌初夏に舞う綿毛の正体は…(Yahoo!/THE PAGE)
札幌で民生委員30年三上嵩男さん(上) 来年制度100周年民生委員のいま(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.8
あなたの知らない札幌《前田森林公園》前編 人工の森30年で“自然の森”に(Yahoo!/THE PAGE)
織姫と彦星のような遠距離恋愛中に聴きたいB'zの楽曲5選【radio cafe】(cafeglobe)
●2016.7.5
キーボードもミラーボールになれるんです 札幌でリサイクルアート展(Yahoo!/THE PAGE)
あなたの知らない札幌《JR札幌駅》後編 動物保護を助ける作品も(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.4
あなたの知らない札幌《JR札幌駅》前編 溢れんばかりの芸術作品(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.3
Living in Sapporo《中国人》周さん後編 誰かの役に立って両国の架け橋に(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.2
Living in Sapporo《中国人》周さん前編 美術品通じて日本を知る(Yahoo!/THE PAGE)
●2016.7.1
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プロフィール
北海道出身。1990年生まれ。高校生の頃からアコースティックギターを持ち、オリジナル曲を作詞・作曲。札幌市内のライブハウスを中心に活動を始める。2012 年6 月、シングル「feel you」でデビュー。2013年、iTunesが選ぶ期待の新人「2013年new ARTISTS」に選出される。同年7 月から、海辺のシェアハウスで共同生活を送る様子を放送する人気番組「テラスハウス」に出演し注目を集める。2016年2月から自身最多公演数となる全国26ヶ所を廻るカフェライブツアー、住岡梨奈 tour 2016『music wagon"26"』を敢行、成功を収める。2017年1月から全国7箇所を回るツアー、住岡梨奈 LIVE tour 2017「心は君と歌ってる」を開催する。
オフィシャルHP
http://www.sumiokarina.com/
ライブ情報
住岡梨奈 LIVE tour 2017「心は君と歌ってる」
2017.2.18(土)
札幌・cube garden 開場17:30/開演18:00
住岡梨奈さんが、ミュージシャンとしての自己を確立しつつある。デビューして丸4年が経とうとしているタイミングで行われた、26か所の全国ツアー。このツアーで初めてライブをする場所もあり、ライブの在り方というものを強く感じたという。そのライブの在り方…人と人とが触れ合う暖かみが凝縮されている1枚が、アルバム「心が君を歌ってる」だ。これまでにないダンサブルな曲あり、情感たっぷりのバラードあり、ポカポカの暖炉のようなハートウォーミングな曲あり…音楽漬けだった2016年の最後を締めくくるにふさわしい作品となった。やはりミュージシャンは、ライブで歌ってナンボという部分がある。住岡さんがこの境地に達した今、来年初頭に開催される全国ツアーはこれまで以上に住岡さんの音楽から暖かさを感じられることだろう。(橋場了吾)
「心が君を歌ってる/住岡梨奈」
(2016.12.7発売/¥2593(tax out)/KSCL2817)
1.Heartbeat
2.ブランニュー!
3.君と空
4.素直になりたいあまのじゃく
5.for smile
6.ふゆのふたり
7.彼方-Album Version-
8.Dreaming
9.愛するということ
CDの購入はこちら → 【REAL MUSIC NAKED】Amazon Store
今回は北海道砂川市(札幌市から高速道路から北上すること1時間)から日本全国、そして世界へ羽ばたく皮革メーカー・ソメスサドル株式会社の染谷昇社長にご登場願いました。1995(平成7)年に、創業の地・歌志内市から砂川市に工場を移転すると同時にショールームを開設。その広大な土地を活かし、多くの人が集まる恒例イベントも開催されています。後編では、ソメスサドルがなぜ地方で発展してきたのか、その秘密を染谷社長に伺いました。
価値観を共有しものづくりができることが財産
馬具職人が一般の革製品を作ることになると、どのような変化があったのですか?
「最初は、可能性を感じてくれるクリエイターや百貨店のアドバイスを受けるところからスタートですよね。ただ形を作るだけではダメで、機能美やライン・デザイン性を少しずつ向上させてきました。それと馬具はあぐらをかいてすべての道具がすぐに手が届く場所で制作するのが常識で、バッグを作るにはそれでは生産性が悪いわけです。まず作業テーブルがあって、立って作るというのが大前提になります。その意識を変えるだけでも相当なエネルギーを要しました。「何で俺たちがバッグを作らないといけないんだ」という、職人独特の想いもありましたから。それを切々と将来に対する重要性を説いて、社員に対してメッセージを送り続けてきました」
それは大変な作業だったと想像します。
「あと馬具を作る厚い革は無骨なものですので、一般の革製品とはマッチングしない部分もたくさんあるんです。真面目に作ろうとすればするほどそういうものになってしまうので、それを洗練されたものに変えるには、工場の生産体制の変化と意識改革、感度の良い方の目に留まることが必要でした。ハイセンスなクリエイターに認めてもらうのは、相当ハードルが高かったですね。当時の高級百貨店、一世を風靡していたブランドに自社の製品を持って行って、けちょんけちょんに言われようとも徹底して続けたんですよ。泣きたくなるようなこともたくさんありましたけど、このプロセスを経ないと明日はないという思いでしたので、会ってもらえるだけでもめっけもんという気持ちでしたね」
技術を活かしつつも、ゼロからスタートする部分もあったんですね。
「引き抜きなんかできる次元ではありませんでしたし、社員一人採用するのも一苦労でしたから。なので、自社で育てたわけです。革という素材は生き物ですから、精神性が高いんですよね。人の心の内面を豊かにする温かさを持ち合わせています。その部分を引き出す役割が、私たちに課せられているんだなと。丁寧に丁寧に思いを持って手を掛ける。その結果として完成する革製品は、時代が変わっても普遍的なものとして存在するのかなと。だからこそ、生きながらえてきたのかなとも思います。そのような価値観を共有しながら、ものづくりという専門性の高い分野で私たちの価値を認めてもらうこと…自前でものづくりができる体制があることが、財産になっています」
大消費地から距離が離れているからこそ純粋培養が可能だった
1995(平成7)年に歌志内から砂川に工場を移設、ショールームを新設されました。
「本社・工場機能がここにあるのは…デメリットを上げればキリがなかったんです(笑)。一例をあげると、専門のミシンが壊れると東京・大阪に送らないといけませんから。それを自前の職人たちが覚えて、大体の故障は直せるようになりました。砂川に工場を移したのは、職場環境の改善が理由です。歌志内の工場は味があるんですが、若い方が働くにはレトロ過ぎるので(笑)。若い社員を採用するにあたっての環境整備の一環ですね。あとは作った製品を自らの手で販売する…ECサイトもそうですが、エンドユーザーさんとの接点は必要だと感じていました。良くも悪くもダイレクトに意見をいただけますので、それらを受け止めることがブランド力につながるのだろうなと思います。見方を変えれば、純粋培養ができる地域なんです」
大消費地から距離が離れていることが、純粋培養につながるんですね。
「皮革の業界というのは、ベルトであればベルト、バッグであればバッグしか作らない・作れないんです。分業化されていることが業界の常識だったんですが、私たちはこの土地で作れるものは全部ノリで作って来た部分もあるんです。これがいつのまにか、ソメスイズムの素地…企業のカラーになったんですよね。これは、業界の常識や同業他社さんからの影響を受けずに打ち込んできたことが大きいんです。砂川は決して便利な場所ではないですが、ここまで来ていただけるお客さんがいることには当事者がいうのもなんですが凄いことだなと思います」
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今回は北海道砂川市(札幌市から高速道路から北上すること1時間)から日本全国、そして世界へ羽ばたく皮革メーカー・ソメスサドル株式会社の染谷昇社長にご登場願いました。1964(昭和39)年に、歌志内市の企業誘致の中で誕生した馬具メーカー・オリエントレザー株式会社を前身とし、1986(昭和61)年に現在の社名に改称。その後工場製造機能を砂川市に移転し、発展を遂げてきました。 現在では国産の高級皮革メーカーの一角を担う同社ですが、その道のりは平たんなものではありませんでした。前編では、ソメスサドルが辿って来た歴史について染谷社長に伺いました。
オイルショックをきっかけに大打撃を受けた
染谷さんはソメヤサドル発祥の地・歌志内市で生まれ、東京の大学に進学されたんですよね。
「自ら東京を選びました。大学卒業後に歌志内に帰ってくるという選択肢もあったのですが、ずっと東京を拠点に生活していました。ソメスサドルの前身である馬具の輸出をしていたオリエントレザーという会社がありまして、これは歌志内の炭鉱が閉山になったことで誕生した企業なんですが、いわゆるオイルショックで大打撃を受け立ち行かなくなってしまったんですね。それが、大学4年生になるときです。ちょうど私の父が3代目の社長(染谷さんは5代目)になったときでもあって、この父の社長就任が私を東京に留まらせました」
あえて歌志内から離れた場所での生活を選んだということですか?
「会社を存続させるにしても、馬具の販売先は輸入がほぼ100%ですから、父は何を考えているんだという思いと、近い将来国内の販売先にシフトチェンジするのであれば、東京がマーケット・情報収集の中心になるだろうと。そして歌志内という郷里に対する強い想いですね。炭鉱の全盛期は相互扶助が働く素晴らしい場所だったのですが、閉山してからは知り合いも散り散りになってしまって。当時の同級生がどこにいるかもわからないですから。そのような経緯でできた企業が、経済の荒波の中また再構築を余儀なくされたことから、偶然東京にいる私が役に立てることがあるんじゃないかという思いが沸々と湧いてきまして、東京からひとりでオリエントレザーを日本全国の馬に関わる場所に売り込みをスタートしました」
国内を回ってわかった馬具メーカーとしての限界
輸入中心だったものを国内に目を向けたわけですね。
「体力だけはありましたから、全国津々浦々回りましたね。営業というよりは行商でした。いや、行商にもなってないかな(笑)。ただ家族や故郷の役に立とうという志は高かったので、揺るがないでできたんでしょうね」
当時の馬具はどのようなマーケットだったんですか?
「昭和30年代後半は日本各地に馬具メーカーはあったんですが、円・ドルが変動相場制になったことで円高が進み、オリエントレザーだけがかろうじて生き残ったんですよね。ただ、日本全国を回って馬具に関しては望むべきものは何もないことがわかりました。馬具だけ作っていてもだめになるぞということを体で感じたんですね。そこで、馬具を作る職人たちを革製品の世界で活かすことができるだろうかと考えたときに、ヨーロッパにはエルメスをはじめとする馬具からスタートしたブランドがありましたから、その可能性に賭けてみようと思いました。馬具の製造・販売をやりつつも、一般の革製品を製造する技術を得て両建てができるような企業になろうと。今にして思えば、その考えは間違っていなかったようです」
1986(昭和61)年にソメスサドルという社名に変更されたんですよね。
「『ソメス』というブランドの商標登録も同じ年に行いました。私の友人がフランス語が堪能でして、フランス語で「最高」を意味する「sommet」から取りました。実は社名変更は考えていなかったんですが、「最高の鞍」という意味になる造語のソメスサドルに社名も変えました。染谷なので『ソメス』と思われることが多いんですが、実は偶然なんです(笑)。この辺りを境に、『ソメス』というブランドでの商品開発が盛んになりました」
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プロフィール
2014年結成。大阪発ラウドロック・アイドルユニット。バンドサウンドをベースに、ラウドロックなど様々なジャンルの融合体である変幻自在の楽曲群を擁す。ジャンル特有の音圧、そして、シャウト・スクリームが、アイドルファンのみならずロックファンからも注目を集めている。2016年10月メジャーデビューシングル「MISS UNLIMITED」を発売、現在全国11カ所に及ぶバンドセットツアーを開催中。
オフィシャルHP
http://passcode-official.com/
とにかく“斬新”というほかない。海外も含め稀有なフィメールスクリームヴォーカリスト(しかも見た目からはまったく想像できないギャップが素晴らしい)を擁し、激しさ・楽しさを融合させたユニット、PassCode。彼女たちのような存在のメジャー進出は、必然だったのかもしれない。バンドサウンドが好きなメンバー、ダンスが好きなメンバー、アイドルが好きなメンバー…それぞれの魅力を凝縮することで、PassCodeという名のジャンルが出来上がりそうな勢いだ。インタビュー翌日のライブでは、インタビュー時とは別人かと思う程の弾けっぷり。そのポテンシャルの高さを、存分に披露してくれた。PassCodeというジャンルを切り開こうとしている4人が、ミュージックシーンの限界を突破し頂点に駆け上がる日はそう遠くはないはずだ。(橋場了吾)
「MISS UNLIMITED/PassCode」
●通常盤(2016.10.26発売/¥926(tax out)/UICZ5084)
1.MISS UNLIMITED
2.Cry Out
●初回限定盤(2016.10.26発売/¥2778(tax out)/UICZ9073/DVD付)
1.MISS UNLIMITED
2.TRACE
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プロフィール
ときに儚くときに毒々しいリアルな歌詞が高い共感を呼んでいる、メロディアスなサウンドが魅力の3人組ギターロックバンド。 ライブのテーマは「安全かつ健全にはしゃぎ、全員で楽しむ事」とし、年齢層も10代からお父さん世代まで幅広く、最近では親子で来場するリスナーも増えている。自身の活動が10代がライブに触れるキッカケになってほしいという願いから、あえて学生バンドのみと共演するというイベントの開催や ライブをキッカケにした旅の楽しさを伝えるべく、修学旅行という企画 でワンマンライブを行うなど、既存のライブ好きリスナーだけでなく、世代を問わず、まだライブに参加した事が無い人達にも気軽に参加してほしい・楽しさを知ってほしいと考え様々な企画を行っている。
オフィシャルHP
http://kusoiinkai.com/
何かが変化するときには、必ずきっかけがある。空想委員会の場合は、先輩バンドのライブをみたときに感じた「このままではいけない」という危機感だった。自分のことから、皆のことへ。歌詞のテーマが変化したことで、かつては「共感すると負け組」と名乗っていたバンドは、より幅広い層への共感を得るバンドへと変化していった。今回はその変化について、フロントの中心にいる三浦さんではなくその脇を支える佐々木さん・岡田さんに話を聴くことができた。そのような話を自然にできるのも、バンドとしての信頼感があるからこそ。かくして8か月ぶりにリリースされる新譜には、メンバーそれぞれが作曲した楽曲を収録。「三浦さんの声が乗れば空想委員会」という自信を確立したバンドが、更なる大きなステージに近づいていく。(橋場了吾)
「色恋沙汰の音沙汰/空想委員会」
(2016.12.21発売/¥1200(tax out)/KICM1740)
1.色恋狂詩曲
2.ロマンス・トランス
3.見返り美人
4.上書き保存ガール
5.波動砲ガールフレンド-Acoustic ver.-
※初回限定盤(¥1800(tax out)/KICM91739/DVD付)も同時発売
CDの購入はこちら → 【REAL MUSIC NAKED】Amazon Store
小樽商科大学副学長の近藤公彦さんは、長く関西で生活し北海道にやって来たいわゆる「移住者」です。マーケティングを専門に教鞭を執る近藤さんに、北海道の魅力、学生の特徴、そして今取り組んでいることについて伺いました。
学内の任意団体であるゼミを株式会社化
近藤さんは関西の大学にもいらっしゃいましたが、北海道の学生の質というのはどのようにお感じですか?
「基本的に大人しいですよね、関西だと『ガーッ』と来るじゃないですか(笑)。潜在能力は高いと思うので、背中を一押ししてやると花が開くというイメージですね。でも、大人しいのが北海道の学生のいいところかもしれないですが。あ、私のゼミは株式会社なんですよ」
え?ゼミがですか?
「はい。ちゃんと法務局で登記(株式会社i-vacs)もしています。ゼミの学生が社長なので、毎年社長が入れ替わり登記変更でお金がかかるんですが(笑)。札幌の狸小路で開催している『NOMIPON(チケット綴りで狸小路の居酒屋をはしごできる夏のイベント)』を主宰しているんですが、普段大学で学んでいることを実践してみようということで始めました。実践することで初めて学びが生きてくると思いまして、2011年に起業しました。定款も学生が全部書きました。小樽商科大学には、私のゼミのほかに学生ベンチャーが2つあります」
学生のうちにそのような経験ができるのは大きいですね。
「単位を取るための学びではなくて、せっかくだから活かす場所を作ろうということですね。授業で学んだこととの違いや使える場面、そういったものを自分の中に落とし込むことで学びは深くなると思います。実は狸小路に初めて提案したときに『ゼミからの依頼はたくさんあるんですが、すぐにフェードアウトしてしまうんです』という話を聞いて、そうならないような仕組みのためには学内の任意団体ではなく法人化する必要があったんですよね。お金の動く仕組みを学ぶ場でもあるので、NPOではなく株式会社にして、学生も企業もハッピーになるように株式会社にしました」
学生にはお給料も出るんですか?
「毎月ではないですが、仕事をした量に応じて出来高制で(笑)。企業の方からいろいろ怒られたりもするわけですよ。でもそれでタフになりますし、プレゼン能力も高まりますし、逆に企業の方に可愛がってもらえますし。来年2月には、旧正月のタイミングで北海道に来られる中国人を対象にした『NOMIPON』の冬バージョンを初めて開催します。これはJTB北海道さんからのお声掛けで決まったものです。このような活動をしているので、就職活動の強みにはなっているようですよ」
本州では体験できないもの・ことを提供することが北海道発展の方向性
近藤さんから見て北海道にはどのような可能性があると考えていますか?
「私は京都人なので、全然別の感覚ですね。京都とはもちろん違いますし、本州とも違います。その違いをベースにした発展方法があると考えています。東南アジアからの観光客は多いですが、彼らにとっては『北海道は近距離にあるヨーロッパ』という感覚のようです。伝統的な和の文化は東京・名古屋・京都・大阪がメインなので、北海道はそれらの場所では提供できないものを提供すべきだと思いますね」
それに我々北海道人が気づいていないかもしれません。
「北海道は素材依存型と言われますが、逆に言うとその素材を上手く提供できればいいわけで、京懐石を目指しても仕方ないんです。歴史の蓄積からいって、絶対に追い付けないですから。目指すべきは本州じゃないです、下手に向かない方がいい……北海道の価値は別のところにあると思うので、本州では体験できないようなもの・ことを提供していくのが、北海道の大きな発展の方向性だと思います」
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今回は小樽商科大学副学長の近藤公彦さんにご登場願いました。小樽商科大学は、国立大学では唯一の社会科学系単科大学(商学部)で、全学生でも2000人ほどの小規模な大学です。この小規模というのがポイントで、少数精鋭だからこそユニークな施策をたくさん行っています。前編では、近藤さんに小樽商科大学としての取り組みについて伺いました。
グローバルな視野でローカルに活躍できる人材の育成に注力
今小樽商科大学が地方創生に向けて行っている施策にはどのようなものがありますか?
「地域貢献的な意味合いで行くと、よく知られているのは通称『マジプロ』(小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト)ですね。科目名とは『社会連携』という授業なんですが、文部科学省の方も視察に来られたプロジェクトです。小樽の街でヒアリングをして、一緒に商品を作ったり商店街を活性化させるイベントを開催したりするのですが、これが単位として認められます」
授業で実践的なマーケティングを行っているんですね。
「はい。あと、学校で掲げている『No.1グローカル大学宣言』ですね。グローバルな視点を持ってローカルで活躍できる人材を育成しようというのが、今の学校の理念になっています。そのもとで、教育の面で『グローカルマネジメント副専攻』を作りました。主専攻のほかに横串を通すような形で、海外留学や英語の授業などのプログラムを充実させています」
海外でいうダブルメジャーのような感じですか?
「1.3メジャーくらいですかね(笑)。私も来週(取材日は11月24日)からこの副専攻の授業が始まるんですが、6割が留学生、残りの4割は英語の得意な日本人学生で構成されています。『グローカルマネジメント入門』という授業で、指導もディスカッションもプレゼンも全部英語で行います。その副専攻を取っている学生は、アメリカやドイツ、スペインなどへの留学の道が開かれています」
※1学年500人強、そのうち30人ほどが副専攻も選択しているとのこと
副専攻ということは、学生にとってはかなりの勉強量になりますね。
「副専攻でも卒業論文やゼミがあるので、本専攻にプラスされるような状況です。楽ではないと思いますが、学生にとっては良い環境です。北海道にも留学を売りにしている大学は多いですが、その中でも力を入れている方だと思いますね」
目指しているのは『北海道のマネジメント拠点』
そのほかの施策はどのようなものがありますか?
「そうですね、『北海道のマネジメント拠点』を謳っているので、文字通りマネジメント力のある人材を育成するというミッションがあります。私がいるビジネススクール(社会人向けの授業を行っている)のノウハウをベースにして、ビジネスプランを作成したり、北海道財務局と包括連携を結んだりしています。そういう意味では、学外と一緒に行う取り組みも多くなっていますね」
官民どちらとも連携しながら授業を行っているんですね。
「北海道は全体的にマネジメントが弱いと良く言われます。『素材はいいけど…』という。その中でその課題を解決できる人材を育成するのが、小樽商科大学の使命だろうと。2005年にここ(札幌駅すぐそばのサテライトキャンパス)ができたのですが、日本で初めて国立大学としてサテライトキャンパスを作ったのが小樽商科大学なんです。その前年からビジネススクールが札幌へ進出していたんですが、文部科学省からは『小樽の大学がどうして札幌に出てくるんだ』と質問攻めにあったそうです(笑)。当時はサテライトという考え方がなかったようですが、今は普通になりましたよね。そういう意味では、結構先端的な活動をしている大学かもしれません」
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プロフィール
2012年12月、日高 央を中心に結成。2010年9月のBEAT CRUSADERS散開後、数々のプロジェクトと平行してソロ活動を始動した日高が、同年12月の年越しイベントから、現在も続くSPC(LIVE P.A.チーム)提唱の〈東北ライブハウス大作戦〉に協力しながら構想を練り、日本各地でライブ活動を通しての精力的な支援と共に、数々のミュージシャンとセッションを重ねながらサウンドを構築。全国ライブハウスから大型フェスまで、至る所で熱狂を生み出すPUNKバンドとして精力的に活動。
オフィシャルHP
http://www.thestarbems.com/
ライブ情報
THE STARBEMS 『Feast The Beast』LIVE 2017
2017.4.9(日) 札幌・DUCE
開場16:00/開演16:30
80年代から00年代の音楽シーンを通過してきたものとしては、Hi-STANDARD、ELLEGARDEN、BEAT CRUSADERSという3バンドは日本のバンドシーンに英語詞を根付かせたパイオニアのような存在だ。そのBEAT CRUSADERSを解散し、THE STARBEMSを立ち上げたのは日高さん。今回のインタビューの中で一番興味深かったのは、過去よりも今の自分たちを見てほしい・聴いてほしいという思い。日高さんの口からはっきりと「ノスタルジー」という言葉で表現されたのは衝撃的だが、それだけ今のTHE STARBEMSの活動が充実している証拠だろう。インタビュー翌日に行われたライブでは、これぞプロフェッショナルライブバンド!と唸らせてくれるようなパフォーマンスを披露。本当に音楽が好きなんだなという姿をこれでもかというくらい見せつけるライブだった。音楽、そしてライブを愛するすべての人に贈る「獣たちによる宴」は、始まったばかりだ。(橋場了吾)
「Feast The Beast/THE STARBEMS」
(2016.11.2発売/¥2685(tax out)/TECI1520)
1.Masterpiece
2.Holdin' On
3.Plastic World
4.Blasting Sounds
5.Fighting Fate
6.Born To Lose
7.Five-Eyes
8.Resurrection
9.Jingle Jangle Song
10.Nonfiction
11.Rapid Fire
12.In The Wall
13.Nobody Trusts Me
※初回限定盤(¥3056(tax out)/TECI1519/DVD付)も同時発売
CDの購入はこちら → 【REAL MUSIC NAKED】Amazon Store
11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
その中で、テリオ氏のほか同領事館首席領事のレイチェル・ブルネット-チェン氏、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏もそれぞれの担当分野について講演を行いましたので、その模様をレポートします。今回は、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏の講演の様子・後編です。
日本の食品は「すべてユニーク」
ガレフィー氏はアメリカ人のサンドイッチ好きに注目。一人当たりのサンドイッチ消費量は、年間193個。ガレフィー氏曰く「サンドイッチに使う食材を扱っている日本商社は「今すぐアメリカに進出するべき」と熱弁するくらいポテンシャルがあるようです。
またアメリカ人がカロリーを摂っている食品トップ3は「パン・クッキー・ケーキ」ですが、アメリカのそれらの商品よりも日本の商品の方がおいしい(ガレフィー氏の意見)ので、この分野でも攻めるべきだと語りました。 その中で「割と安く 割と良く 割とユニーク」が食品のヒットの要素で、日本の食品はすべてユニークであると考えられています。「シンプル原料」とカテゴライズされている食品の中で注目されているのが「黒にんにく」「冬みかん」「椎茸」など。キノコは大ヒットしているのですが、韓国からの輸出が多いのだとか。
そして今大爆発しているのがケール。2007年にCSAボックス(農家直売の福袋のようなもの)にケールが入ったものの、購入した人がどう食べたらいいのかわからず混乱を引き起こしました。その後雑誌で特集されたり、レシピ本が出たりして大人気に。これは、アメリカではちょっとしたユニークさがあればブレイクする可能性が高いということを証明しています。これは日本の食材にも「隙間に入るチャンス」がたくさんあるということです。
そのまま持ち込むのではなくアレンジをする
日本には「コンプレックス原料」にカテゴライズされるサラダドレッシング・麺類にも可能性があり、「RTC(Ready to cook)」にカテゴライズされる冷凍食品、「RTE(Ready to eat)」(消費に比べて宣伝費が投入されていることが特徴)にカテゴライズされるスナックやアイス、乾きものなどもブレイクするのではとガレフィー氏。ただ気を付けないといけないのは、今のアメリカ市場のトレンドである「No MSG(化学調味料不使用)」にする必要があることです。
アメリカで「売れる商品」を作るには、日本で販売しているものをそのまま持ち込むのではなく、アメリカ流にアレンジすること。ポテンシャルは世界でも屈指の日本の食材ですから、一工夫加えて自信を持って進出すべきだということです。そしてアメリカで大切なのは、自分が責任をもって売り込むこと。もちろんブローカーや商社は存在しますし流通には欠かせませんが、最終的に責任を取るのは自分たち。良い商品を作って、自分たちで営業するという努力は必要不可欠になるということです。小売店に入り込みたければ、小売店から攻めていってその可能性を感じた商社などが自然についてきます。
ガレフィー氏は「トランプ氏がアメリカをグレイトにすると言っていますが、私は日本の食材のグレイトさを知っていますので、日本の皆さんがアメリカに進出していくことを期待しています」と締めくくりました。
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11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
その中で、テリオ氏のほか同領事館首席領事のレイチェル・ブルネット-チェン氏、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏もそれぞれの担当分野について講演を行いましたので、その模様をレポートします。今回は、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏の講演の様子・前編です。
ソニーやトヨタがここまでの巨大企業になったのはアメリカに進出したから
アンソニー・ガレフィー氏は、同事務所で海外コーディネーター(農林水産・食品分野)を担当。大学で食品流通を専攻し、日本在住時にはアメリカのホールディングカンパニーの取締役として、アジアでの事業拡大を経験しています。ガレフィー氏は「思うほど難しくない米国進出!東海岸から全米へ」という、能勢氏(米国ビジネスセミナー?参照)とは真逆のテーマで1時間ほどの講演を行いました。
ガレフィー氏は、札幌農学校(現北海道大学)で教鞭を執ったクラーク博士の後輩にあたるということで「北海道で食品の話をすることは夢のよう」という話題からスタート。まずはアメリカの食品市場について紹介しました。
アメリカの食品の総合売り上げは145.9兆円。日本は60兆円ほどですので「アメリカの巨大市場を無視しないわけにはいかない」とガレフィー氏は語ります。
「私は学生時代にミノルタのカメラを手に取り、日本の製品の素晴らしさを知りました。社会人になって日本にやってきて、一番すごいと感じたのは、車でもカメラでもありませんでした。食品です。素晴らしいサービス。ソニーやトヨタはアメリカの巨大市場に立ち向かわなければ、ここまでの大企業になっていませんでした。皆さん、勇気を持ってアメリカへ進出しましょう。Be ambitious!です」(ガレフィー氏)
東海岸は人口も多く所得も高いのが魅力
ガレフィー氏は、東海岸だけで中部から西海岸までを合わせ人口が同じだというデータをもとに「東海岸から攻めるべき」と説明。またアメリカにある3000群の中で所得が高い75群のうち、半分以上の44群が東北部に集中していることを指摘。「能勢さん(ジェトロ・ロサンゼルス)の言う通り、西海岸は日系に強いです。でもこの人口の多さと所得の高さは魅力的」だというわけです。
またアメリカの輸入食材市場は2004年から2014年までの間に111%増加、アメリカの財政赤字の2位が海産物なのです(1位は石油)。
ここで日本の食の凄さを示すエピソードが披露されました。ガレフィー氏はミシュランの星の数を数えたところ、アメリカが162で日本が729。この日本の数は、ミシュランの本国フランスよりも多いというくらい、レベルの高い食品が多いということです。これが、ガレフィー氏が「日本のレストランがアメリカに進出したら大人気になる」と考えている理由にもなっています。
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11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
その中で、テリオ氏のほか同領事館首席領事のレイチェル・ブルネット-チェン氏、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏もそれぞれの担当分野について講演を行いましたので、その模様をレポートします。今回は、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏の講演の様子・後編です。
日本食のレストランでも日本人以外の経営者が多い
アメリカにおける日系商品の流れですが、主要な日系商社(JFC International、Mutual Trading、Wismettac USAなど日本で梱包が可能なコンテナを持っている商社)を通して小売店やレストランに販売をすることになります。米系商社との橋渡しはセールスレップと呼ばれるブローカーが間に入ることで、相手の警戒感を解いていきます。
日系3大マーケットと呼ばれているのが「ニジヤ」「ドンキホーテ(マルカイ)」「ミツワ」ですが、これらの店舗は南カリフォルニアに集中しているので、西海岸からスタートすることを勧めています。日本食レストランはカリフォルニアとニューヨークに多いのですが、8割近いお店は日系人以外が運営しています。「日本食=単価が高い」ことから、日系以外のアジア人が「儲ける」ために開店することが多いため、日本食に精通している人が少ないという問題も。なので、そのようなレストランに商品を販売する場合には細かい説明書き(この食材はこのように使用しますよ、的な説明)が必要になってしまいます。
「知らない」では済まされない厳しい輸入規制とFSMA
そして大きな問題になりかねないのが、アメリカの輸入規制。畜肉および畜肉エキス入りの製品、アメリカで認められていない食品添加物・着色料を含む食品はNG。食品表示においては「Nutrition Facts」という基本的表示事項が義務付けられています。FSMA(Food Safety Modernization Act/食品安全強化法)もどんどんアップデートされ、今年9月に危害分析および危険回避に関する103条の適用がスタートしています。この法律を遵守しないとさまざまなデメリットがあるので、常にホームページをチェックしておくことが必要です。
最後に能勢氏から「郷に入っては郷に従え」「柔軟な対応を」「時間に余裕を」「費用対効果を計算しすぎない」というアドバイスで講演会は締めくくりとなりました。 能勢さんの講演会は「西海岸からスタートするのが良い」という内容だったのですが、この後登場したアンソニー・ガレフィー氏は違う観点からの講演となりました。
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11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
今回は、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏の講演の様子・前編です。
キーワードは「All Natural」「Organic」「Vegan」「Gluten Free」
能勢氏は同事務所で海外コーディネーター(農林水産・食品分野)を担当。(略歴)「アメリカ西海岸で日本産食品を売る!」というテーマで1時間ほどの講演を行いました。 最近のアメリカのトレンドとして、アジア系人口の伸び率が高いことが挙げられます。しかも、全米全体(49800ドル)よりもアジア系(66000ドル)の世帯所得中間値が高くなっています。アメリカにいる日本人、アジア人を対象にしたマーケットも存在していますし、アメリカ人のみを対象にしたマーケットだけではないという現実があります。
最近は健康志向を受け、「アメリカ産日本食品」「他国産日本食品」も増加しているので、これらが日本の商社のライバルになります。特に西海岸の日系市場には「ないものはない」といわれるくらいの品目・品数。日系食品商社の取り扱い品数は130000アイテムにも上るため、「売れる商品」の取り扱いを拡大する商品整理が行われています。
やはりキーワードになっているのは「All Natural」「Organic」「Vegan」「Gluten Free」など。特に注目なのが「Gluten Free」で、スーパーに特設コーナーが設置されるようになりました。また「No MSG(化学調味料不使用)」の評価も高くなっています。
アメリカのバイヤーが何を期待しているかを考えてみる
ではどのような商品がアメリカで成功するのか…ポイントは「類似商品との差別化」と「価格競争力」です。そして意外な落とし穴が「消費期限・賞味期限」。移動や検査などがあるので、商品が店頭に並ぶまでに数か月かかることを加味すると、最低でも1年は必要になります(ちなみに期限が3か月未満の商品はバイヤーが受け取ってくれない)。
またアメリカでの知名度も重要で、知名度が低い商品に関しては日系食品が強い西海岸からスタートするのが良いのでは、とのこと。徹底的な市場調査(ニーズがあるかどうか、価格が適正か)が最も重要で、この調査をしっかりしないで進出してもすでに低価格で販売されているなど、うまくいかないことが多くなります。そしてバイヤーとのルート開拓(実際にアメリカで!)による、長期的な関係構築が成功への近道です。日本企業は数か月で結果を求めがちですが、最低1年はじっくり構えるのが大切になります。
アメリカのバイヤーがどのような商品を期待しているかを考えるかも重要です。どのようなパッケージデザインがうけるのか、説明書きは英語化されているのか、アメリカ向けのバーコードになっているか、など自分がアメリカの仕入れ担当者であればチェックすべき点を改善する必要があります。
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11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
今回は、ケン・テリオ氏の講演のレポートです。
アメリカでも憧れられる会社に成長
コストコホールセールジャパン株式会社・日本支社長のケン・テリオ氏はカナダ出身。1995年にコストコホールセールカナダに入社し、2009年から同社ジャパンの日本支社長を務めています。「企業概要紹介と米国や日本でのビジネスについて」をテーマに、40分ほどの講演を行いました。
ご存知の通り、同社は会員の年会費がビジネスモデルの基幹となっています。倫理綱領は、「法律順守」「会員様を大切に」「従業員を大切に」「納品会社を大切に」「以上4つを大切にすることで株主へ貢献できる」というもの。
そもそも同社は、1976年に1店舗をオープンしたプライスクラブ(高品質の商品、低価格、広告なし、低経費などを徹底。今もこの戦略は受け継がれている)と1983年に設立されたコストコが合併してできた会社。世界でもアメリカでも2番目に大きな小売業者で、世界中に8670万人の会員を持ち、世界中に21万4000人の従業員を抱えています。ここ日本では25倉庫店を構え、8500人の従業員を雇用しています。
その結果、アメリカの代表的な経済誌『Fortune Magazine』の「もっとも憧れられている会社」に2006年から11年連続でランクイン。現在の純売上高は11兆円、利益は2350億円で、アメリカ以外にはカナダ91、メキシコ36、イギリス28など世界中に店舗を持ち、今後フランス・アイスランドにも進出する予定です 同社の大きな特徴は、敷地の大きさによってワンフロア・ツーフロアの違いこそあるものの、外観・内観がほとんど変わらないこと。日本に初進出したのが1999年。九州・久山倉庫店、翌2000年に幕張倉庫店なのですが、当時の倉庫店運営部長がテリオ氏。一時期カナダに離れますが、2009年に日本支社長に就任後は1年に2店のペースで店舗の拡大を行っています。
日本では兵庫県三木市(西日本担当)・千葉県市川市(東日本担当)に物流センターがあり、フットボールスタジアムが5つほど入る巨大な敷地を持っています。これらを拠点に運送費の削減、当日発送が可能、配送効率・積載効率の向上などを徹底しています。物流センターから商品を各倉庫店に荷物を運んだトラックは、帰り道に大口顧客の倉庫により商品を運んでくるという具合に、徹底して無駄を省いています。
「6Rights」と「80/20rule」を徹底
そして同社が商品の陳列において大切にしているのが、「6Rights(シックスライツ)」。「最適な商品を、最適な場所に、最適なタイミングで、最適な量を、最適な状態で、最適な価格で」というものです。同社の店舗というととんでもない数の商品がありそうですが、実は厳選された3500品目ほどに絞り、幅広いカテゴリーを誇っています。これは「80/20rule(20%の商品が80%の売り上げを占めるという調査結果)」を徹底した結果です。
また生鮮部門が倉庫内にあるのも同社の特色。高品質の商品を低価格で提供(直接クライアントから大量に仕入れることでお客様への還元が可能になる)するためにこの戦略を取っていますが、世界的に見て日本が一番デリ商品の売り上げが多いとのこと。
同社のエコ戦略や天災時サポートについても話されました。天井のスカイライト、屋根のソーラーパネル、LED電球への交換、リサイクル可能な商品包装、水管理プログラムなどを採用し、企業の責任を果たしていきたいと考えています。そして最近は熊本地震の際には水・食料・ブルーシートの寄付やボランティアとしてのサポートも実施しています。
最後にここ北海道について。札幌倉庫店には片道2時間をかけてやってくるお客さんも多く、札幌限定商品としてジンギスカン用の商品をスタート。実はこのような地域限定だった商品が、どんどん全国・世界へ普及していくのも同社の商品展開の魅力となっています。特に今アメリカで人気なのがオーガニック食品ということで、農業大国・北海道への期待は大きくなっています。
同社が世界の中でも魅力的な市場と感じている日本。同社が日本産の地域商品のグローバル化に一躍買っていることは、今後の商品展開戦略のヒントになるかもしれません。
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11月17日・木曜日に、札幌市内で開催された「米国ビジネスセミナーin札幌」。これは、ジェトロ北海道が主催、在札幌米国総領事館、経済産業省北海道経済産業局が共催で開催されたセミナーで、外資流通大手のコストコホールセールジャパン株式会社の日本支社長ケン・テリオ氏の講演会もあるということで予定を超える100名近い聴衆が集まりました。
(※ジェトロ=JETRO/日本貿易振興機構)
その中で、テリオ氏のほか同領事館首席領事のレイチェル・ブルネット-チェン氏、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の能勢凱夷氏、ジェトロ・ニューヨーク事務所のアンソニー・ガレフィー氏もそれぞれの担当分野について講演を行いましたので、その模様をレポートします。今回は、レイチェル・ブルネット-チェン氏の講演会のレポートです。
日本の投資がアメリカにもたらすメリット
在札幌米国総領事館には3名の領事がいますが、その中の首席領事がレイチェル・ブルネット-チェン氏。ブルネット-チェン氏は今年8月に着任、これまで台北・ワシントンDC・北京・東京で勤務、特にアジアでの経験が豊富な人物で、「米国市場の概況について」というテーマで、20分ほどの講演を行いました。
まずは先日の大統領選の話から。「これからの日米関係が、ドナルド・トランプ氏が大統領になることで不安に思っている人も多いかもしれません」と切り出したブルネット-チェン氏ですが、「まさに今日、安倍首相とトランプ氏が会談しますので、この先どのような関係が構築されるのか期待したいと思います」と話しました。
つぎになぜ日本の投資がアメリカにとっていいことなのかという話。アメリカ国内にある日本法人で働くアメリカ人は80万人。例えば、ネブラスカ州にとって日本は第3位の貿易相手国で、15もの日本法人が進出しています。日本の強みである製造業の投資が多いのですが、注目したいのは食品の33億ドルだといいます。パーセンテージとしては低い食品への投資ですが、今のアメリカのマーケットを考慮するとその将来性が見えてきます。
というのも、アメリカのマーケットの魅力は、GDP(国内総生産)が世界トップであること、エネルギー・電気コストが安いこと、そして在米子会社を輸出拠点としてグローバル展開できることなどです。特にグローバル展開ができるということは、それだけマーケットの拡大につながるということです。
「クールジャパン」は製品や食品にも
ブルネット-チェン氏は先日SNSで「Bento Box」…弁当箱の広告を見つけました。このような伝統的な日本製品が、アメリカのフィルターを通して「クールジャパン」の一端を担っていることを紹介。そのほか「UMAMI(旨味)バーガー」や「ORIGAMI(スターバックスのインスタントドリップコーヒー)など、日本語をおしゃれに使用することがマーケティング的に良い印象を与えているということです。また健康志向のアメリカ人には日本食が大人気、「Healthy Japanese Food:The Key to Longevity is Washoku(日本食が長寿の鍵)」というようなコピーも使用されています。
そのような中、2011年にスタートしたのが「SelectUSA」。オバマ大統領がスタートさせた、日本からのアメリカへの投資促進プログラムです。同領事館が特に力を入れているのが、グローバル人材の育成。現在、多くの日本企業からの相談を受け付けているとのことです。
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プロフィール
2005年に結成された、愛知県出身4人組ロックバンド。2010年メジャーデビュー。これまでに19枚のシングル、4枚のオリジナルアルバムを発表。東京ドームでのステージをバンドの次なる目標に掲げ、新たなるフィールドに挑んでいく、いわば《戦への狼煙上げ》となる2016年第1弾シングル「THIS IS HOW WE ROCK」を今年7月にリリース。この作品を携え開催した、富士急ハイランドでの単独野外ライブ『JUST LIKE THIS 2016』は13,000人を動員、現在のSPYAIRの勢いを象徴するライブを見せつけた。また海外でのリリースはもちろん、韓国、台湾、フランスでの単独公演を成功に収めるなど世界での活躍にも期待が高まる。
オフィシャルHP
http://www.spyair.net/
ライブ情報
SPYAIR TOUR 2016 RAGE OF DUST
2016.11.19(土) 札幌・Zepp Sapporo
開場17:00/開演18:00
SPYAIRというバンドは、結成当初からさまざまな壁を乗り越えるために生まれてきたのかもしれない。名古屋・栄のストリートで大聴衆を集め、有言実行で日本武道館公演を成功させた。実績を積み重ねる中で不安に押しつぶされそうになりながらも復活、首都圏はもちろん地方の大会場へも進出。そして今東京ドームでのステージを目標に掲げている。わかりやすい目標があるからこそ、自分たちの素で勝負できることに喜びを感じるという曲が「RAGE OF DUST」。ここ最近のSPYAIRのシングル曲の中では異質だが、明らかにそのDNAは昔から聴いているファンであれば感じるところだろう。その中で蓄積してきた技術・思いが見事に表現されている。通常盤には本人たちも思い入れがあるという「My World」、初回限定盤には新曲「CIRCUS」を収録。ますますドライブがかかったSPYAIRが、大舞台へ向けて駆け抜けていく。(橋場了吾)
「RAGE OF DUST/SPYAIR」
(2016.11.9発売/¥1111(tax out)/AICL3217)
1. RAGE OF DUST
2. My World (Live at SAITAMA SUPER ARENA 2015.12.22)
3. RAGE OF DUST [TV size]
4. RAGE OF DUST (inst.)
※初回限定盤(¥2037(tax out)/AICL3215-6/2CD)、期間限定盤(¥1204(tax out)/AICL1204/オリジナルジャケット仕様)も同時発売
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プロフィール
2016年4月27日にシングル「Rainbow」でメジャーデビュー。ハワイ語でLeoは「声」、laは「太陽」。「太陽の声=Leola(レオラ)」が名前の由来。いつも優しく、ときに力強く、太陽は誰にでも降り注ぐ…そしてたくさんの命を創り出す。聴く人の「心の太陽」という存在を目指している。
オフィシャルHP
http://www.leolalala.com/
「サーフミュージック」という言葉からは、どうしても波の音と明るい青空をイメージしがちだが、Leolaさんは「海辺で聴くと心地良い音楽」という風にとらえ、春夏秋冬に合わせたサーフミュージックを表現している。デビュー曲『Rainbow』は夏に向かう春の海を、2ndシングル『Let it fly』では夏真っ盛りの突き抜けるような晴天の海を、そして3rdシングル『I & I』では誰もいない冬の海を。季節によって変わる海の表情に合わせた音楽を提案することが、Leolaさんならではのサーフミュージックだ。7月末に、北海道の某所でLeolaさんのインストアライブを拝見した。当時デビュー3か月、まだまだ新人と括られる時期だが、ステージに上がると目の前のお客さんだけではなく2階の吹き抜けにいるお客さんにまで目を配り声を掛ける堂々としたステージングを披露。そのとき私には、遠くない将来、Leolaさんが大きなホールで大観衆の前で歌っている姿が想像できた。サーフミュージックという潮流に乗って、Leolaさんの音楽はまだまだ進化していきそうだ。(橋場了吾)
「I & I/Leola」
(2016.11.23発売/¥926(tax out)/AICL3245)
1.I & I
2.Winter Magic
3.(タイトル未定)
4.I & I instrumental
5.Winter Magic instrumental
6.(タイトル未定) instrumental
※初回限定盤(¥1389(tax out)/AICL3243/DVD付)、期間限定盤A(¥463(tax out)/AICL3246/1曲入り)、期間限定盤B(¥1389(tax out)/AICL3247/DVD付)も同時発売
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プロフィール
〜Break the Rule And Do Image On〜 日常の世界(Rule)に、素敵な時間・空間のイメージを加え(Do Image On)、良き変化(Break)を。「日常に彩りを加えるエンターテインメント」をコンセプトに結成された4人組ロックバンド。楽曲ごとに異なるサウンドを鳴らすドラムンベースを軸に、さらに熱唱&ファルセットを使い分ける個性の強さが魅力のヴォーカリスト真行寺の歌声で見に来たFUNKY PARTY PEOPLEを虜にするエンターテイナー集団。
オフィシャルHP
http://bradio-web.com/
今年のRISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO。BRADIOは初出場とは思えない、素晴らしいパフォーマンスでdef garageのオーディエンスを大熱狂の渦に巻き込んだ。その衝撃が忘れられず、今回のインタビューは新曲「Back To The Funk」について以外に、BRADIOがどのような気持ちでライブに臨んでいるのかを話題の中心にした次第だ。BRADIOのライブの基本形は「音楽の素晴らしさを伝えること」。しかし、どんなに素晴らしいライブを披露しても、満足することはないという。「欲しがりなので」とメンバーは笑うが、この現状に満足せず常に上を目指す姿勢が今のBRADIOの勢いになっているのだと思う。「Back To The Funk」はディスコ全盛期を思わせるファンキーな楽曲なので、BRADIOのライブでどのような化学反応を起こすのか非常に楽しみだ。このタイミングで、原点回帰。グルーヴィーファンクで、ライブハウスがディスコに早変わりしそうだ。(橋場了吾)
「Back To The Funk/BRADIO」
(2016.11.2発売/¥926(tax out)/HRME1011/数量限定・ライブ会場限定販売)
1.Back To The Funk
2.夢見るEnergy
3.Back To The Funk (Hidden AFRO ver.)
4.夢見るEnergy (Hidden AFRO ver.)
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中條卓(B) 沼澤尚(Dr) HAKASE SUN(Key) 内田直之(Recording&Mixing)
プロフィール
アサンカラ(旭川)アイヌの血を引く、カラフト・アイヌの伝統弦楽器「トンコリ」の奏者OKI。アイヌの伝統を軸足に斬新なサウンド作りで独自の音楽スタイルを切り拓き、知られざるアイヌ音楽の魅力を国内外に知らしめてきたミュージシャン/プロデューサー。電化したトンコリをベースとドラムで強靭に補強したヘヴィなライブサウンドに、アイヌに歌い継がれるウポポ(歌) の伝承曲やリムセ(踊り)、アフログルーヴ、レゲエ、ロック等が混在した越境DUBサウンドで人気を博している。
オフィシャルHP
http://www.tonkori.com/
ライブ情報
「OKI DUB AINU BAND「UTARHYTHM」発売記念 全国ツアー 2016 秋」
2016.11.1(火) 旭川・CASINO DRIVE
2016.11.2(水) 帯広・ランチョエルパソ
2016.11.3(木) 札幌・DUCE
2016.11.4(金) 阿寒湖・アイヌコタン オンネチセ
2016.11.6(日) 函館・CLUB COCOA
札幌生まれ・札幌育ちの私としては、OKIさんというアイヌ音楽を軸に活動しているアーティストとのインタビューを心待ちにしていた。個人的にも、アイヌ文化が香る土地や文様には心なしかドキドキするものを感じるからだ。 OKIさんは「血だけでは計り知れないものがある」と語る。そもそもOKIさん自身も、アイヌの血を引いていることを知ったのは20歳を過ぎてからだ。しかし、刻まれたDNAは黙っていてくれない。親戚がたまたま取り出した(確信犯だったのかもしれないが)トンコリの音色で眠っていたDNAが疼き出し、今やアイヌ音楽のクロスオーバーの先駆者となった。ここで大事なのはクロスオーバーしているということ。「踏み外してはいけないとは常々思っている」とOKIさんは言うが、アイヌ音楽の枠を超えて異文化へ歩み寄ったことでアイヌ音楽の進化形が生まれた。最新作「UTARHYTHM」とは「仲間」を意味するアイヌ語「ウタリ」と「リズム」の掛け合わせ。タイトルもクロスオーバーしているOKIさんの生き様から、目を離してはいけない。(橋場了吾)
「UTARHYTHM/OKI DUB AINU BAND」
(2016.3.9発売/¥2593(tax out)/UBCA1050)
1.UTARHYTHM
2.CITY OF ALEPPO
3.HEKURI SARARI
4.ARAHUY
5.'ANKISMA KAA KA
6.UTARI OPUNPAREWA
7.KENKEYO
8.SUMA MUKAR
9.WENKO ROCK
10.KAMUY SINTA
11.TAMA KOOTO
12.RERA TASA BOO
13.NT SPECIAL
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今回は北海道におけるAMラジオの雄・STVラジオの大西賢英社長にご登場願いました。30年以上続く人気番組『日高晤郎ショー』を中心にした編成で北海道での知名度は抜群。そのSTVラジオの中で、原点回帰の動きを見せています。 後編では、ラジオ放送の原点回帰とは何なのか、そして地方におけるラジオの役割について大西社長に伺いました。
※筆者は札幌テレビ放送に1998年4月から2005年12月まで在籍。ラジオ(編成制作部))には1999年7月から2005年6月まで在籍していました。大西社長はかつての先輩にあたります。
ワイドFMがスタートしてから東京は全体の聴取率が上がった
ワイドFMについても長期的な投資というお話でしたが(前編参照)、これは具体的にはどのようなことですか?
「FM波がAM波より優れているのは、音質が良くビルの中での聴取に強いことです。AM波は遠くまで飛びますが、音質が劣りビルの中では聴こえづらい……いわゆる『都市型難聴』と呼ばれるものです。この都市部はラジオ局の収益の根源になってきますから、実はAM局の中でもFM局に乗り換えたいと公言しているラジオ局もあるくらいです。また、災害時のことを考えるとAM波だけでなくFM波も持っていた方が、より多くの人に情報を届けられるという利点もありますね」
ワイドFMができることで、ラジオの多チャンネル化は検討されましたか?
「現在AMで放送している番組のほかに、別のチャンネルを放送することは考えませんでしたし、今後も考えていません。しかし、FMという言葉の響きが持つイメージとしてはやはり音楽とは切り離せないものなので、今年の改編(2016年4月・10月)では音楽系の番組を増やしました。とはいえ、その前にやらないとダメなこともあります。まずはワイドFMという言葉を知ってもらうこと、そしてワイドFM対応のラジオに切り替えてもらうことです。今回STVラジオは90.4MHzでFM放送を開始しますが、最近のラジオは90MHzまでしか聴けないラジオも多いんです。実は昔のテレビの音声だけを受信できるようなラジオであれば、ワイドFMを聴くことができます。AMラジオのリスナーを大切にしながらワイドFMを普及させていく、ということが今進めていることです」
ホームページを拝見すると「ラジオの聴き方」という項目があって、ちょっと驚きました。これも時代の流れなのかと。
「若い世代から『ラジオってどうやって聴くんですか?』と質問されたことがあって。『今はスマホでも聴けるんだよ』と答えたら、びっくりしていました。彼らにとっては、ラジオはニューメディアとして捉えられるかもしれないというレベルです。実は東京ではワイドFMが先んじてスタートしているのですが、ラジオ全体の聴取率は上がりました。そういう意味では期待は大きいですね。あとは聴取率調査の年齢層を上げてくれれば、さらに良いんですが
」
※現在の聴取率調査年齢は12歳から69歳(10年ほど前に59歳から上がっている)
STVラジオは北海道民の生命と財産を守るメディア
私の個人的な見解としては、ここ10年ほどラジオが注目されたのは災害のときだけだったので、今回タイムリーやワイドFMでラジオという媒体が再注目されていることは、ラジオにとってとてもいいことだと思っています。
「逆に言うと、このチャンスを掴み損ねたら、という思いがあります。ラジオにとって、最大にして最後のチャンスかもしれない……これは社員・スタッフにも話していることですが、このタイミングでラジオの魅力を伝えるために徹底的にやるぞというところですね」
最後に、今後のラジオの在り方についてどのようにお考えですか?
「ラジオというメディアの特性上、地産地消の精神を忘れてはいけないと思っています。そこを外れると、誰にも聴いてもらえなくなる……地元で育ったネタを、ラジオ局で料理をして、北海道民に食べてもらう……北海道の方々に役に立つ情報にしていくというのが原点ですよね。その道民との信頼関係や深さをスポンサーに認めてもらって『モノが動く』ということの積み重ねです。それに加えて、災害時の体制強化ですね。先日も北海道では台風で大きな被害が出ましたが、エンタテインメント性が強い情報だけではなく、道民の生命と財産を守るメディアとして、ラジオはますます地元ありきの存在になっていくと思います」
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今回は北海道におけるAMラジオの雄・STVラジオの大西賢英社長にご登場願いました。札幌テレビ放送株式会社(以下STV、日本テレビ放送系列)から独立して11年、かつては20年連続で聴取率トップを誇るなど“絶対王者”として君臨した同ラジオですが、最新の聴取率調査では第3位に甘んじています。とはいえ、30年以上続く人気番組『日高晤郎ショー』を中心にした編成で北海道での知名度は抜群。 今年は北海道のラジオにとって大きな動きが2つありました。前編では、その動きにどのように対応していくのかを大西社長に伺いました。
※筆者は札幌テレビ放送に1998年4月から2005年12月まで在籍。ラジオ(編成制作部))には1999年7月から2005年6月まで在籍していました。大西社長はかつての先輩にあたります。
ラジオにスポンサーが求めているものは「どれだけモノが動くか」
現在のラジオを取り巻く状況は厳しいといわれていますが、実際のところはどのようなものですか?
「STVラジオの売り上げが一番好調だったのが1990年代前半、ちょうどバブル期の頃です。その頃は33億円の年間売り上げがありましたが、今は半分以下です。これはSTVラジオに限らず、ほかの北海道だけでなく日本のラジオ局も同じ傾向です。インターネットの台頭は影響していないわけではないですが、バブルの崩壊からメディア全体が下がってきたという感じではないでしょうか」
苦戦が続くラジオではありますが、今年は北海道のラジオで大きな話題が2つあります。ひとつは「タイムフリー聴取」(インターネットを介したラジオ聴取サービス『radiko』の1機能で過去1週間の番組が無料で聴取できる実証実験、10月11日スタート)もうひとつは「ワイドFM」(AMラジオの「都市型難聴」「災害対策」を目的として放送するFM放送、北海道では10月19日から本放送)です。
「洒落でワイドFM放送記念のネクタイを作っちゃいました。今日できたばっかりで着けてみたんですけど、意外に皆さん気付いてくれなくて寂しい想いをしています(笑)。それは冗談として、今はスポンサーサイドから求められていることは『実際にモノが動くかどうか、売れるかどうか』なんです。傾向として、テレビはブランド訴求のための広告を出すという割合がまだまだ大きいです。ということは、ラジオで放送・中継することでモノが動くパワーをつけなければならないということです。とはいえ、ここまでメディアが細分化するとラジオだけではなかなかモノを動かせないことがわかったので、STVとして使える媒体……テレビ、イベント、雑誌と連携すると同時に、WEBをより強化する方向にしました。メディアのハイブリッド化と呼んでいるのですが、7月にコンテンツ戦略室という部署を新設し、10月3日にホームページを大幅にリニューアルしました。中継先の情報をリアルタイムに近い形でどんどんSNSに掲載することも、本業として社員・スタッフにやってもらっています。そこまでやることで、スポンサーに『モノが動いている』ということを積み重ねている最中ですね」
※取材日は10月14日・金曜日。大西社長のネクタイに注目を!
「タイムフリー聴取」「ワイドFM」はラジオの価値を上げるための投資
大きな2つの変化の前に、ベースになる部分を再点検しているところという感じでしょうか。
「WEBを使わなくてもモノが動く番組はあります。それが『日高晤郎ショー』ですが、某コンビニエンスストアとコラボしたシュークリームは年間100万個売れるわけです。8年間続けているので800万個売れているのですが、こういう事例があるとスポンサーも『ここまで来たら、1000万個まで行きましょう!』となり好循環が生まれます。このようなパワーを持ったパーソナリティを探すという根源的な問題はありますが、自前でSNSを上手く利用していくことが必要だと感じています」
そのようなWEBを利用したものといえば「タイムフリー聴取」ですね。
「そのタイムフリー聴取なんですが、この機能ありきで成立する『シェアラジオ』という機能もあります。ともにradikoの機能ですが、聴き逃がしたものを過去1週間の番組に限って聴き直せるのが『タイムフリー』で、その番組をSNSでシェアできるのが『シェアラジオ』です。現在は実証実験として行われていて、radikoのエリアフリー聴取(地域を限定せず放送が聴けるようになる機能)に加入するためには放送局は相当額を負担しているのですが、すぐに回収できるとは思っていません。ラジオ媒体の価値を上げるための、長期的視点に立った投資ですね。それはワイドFMにも同じことがいえます」
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今回は10月10日・月曜日から16日・日曜日の一週間に渡って開催された『No Maps』、その象徴的イベント『Where U Heading』をレポート。『No Maps』は「Film(映像)」「Music(音楽)」「Interactive(双方向)」の3コンテンツを軸に展開された総合イベントで、今年がプレ開催。札幌市内の23会場を使用し、過去に開催してきたイベントと連動しながら50近いイベントが開催されましたが、その中でも『Where U Heading』は3コンテンツを融合させたイベントとして注目されていました。
4アーティスト(北海道2・東京1・台湾1)が出演したのですが、北海道初登場となった台湾のハープ奏者・Paige-Suさんのライブをピックアップ。彼女の演奏を中心に、『Where U Heading』の可能性を考えてみました。
転換の時間を利用してショートフィルムを上映
『Where U Heading』は10月15日・土曜日、札幌・狸小路にあるライブハウス「Sound lab mole」で開催されました。いわゆる対バン形式(複数のアーティストが順番に出てくるライブ)では、アーティストの演奏が終わると、次のアーティストが準備をする「転換」という作業が行われます。
この転換には10分から15分ほどかかるのが普通ですが、『Where U Heading』ではその転換の途中で白幕が張られ会場が暗転、ショートムービーが始まりました。 オーディエンスも「何が起こったのか」と固唾を飲んでショートムービーを見守ります。そして、7分ほどのムービーが終わると自然に拍手が発生、「ライブハウスで見る映画は新鮮」との声も上がりました。
「そのように思ってもらえるのは本当にうれしいですね。3コンテンツを融合させた魅力が伝わっているのかなと思います」(『Where U Heading』プロデューサー・株式会社WESSの若林良三さん)
「いろいろな壁を超える」音楽を含めて総合的に文化を発信 一組目のアーティストが終わりこのような転換が行われた後、白幕が外されるとすでにPaige-Suさんがステージ上でスタンバイ済。エレクトリックハープとエフェクトドラムという珍しい編成が目を惹きます。
前半はいわゆるハープの美しい音色を期待しているといい意味で裏切られるヘビーなサウンドで構成、歪ませた音を多用したハープとは思えない重い音色と、透明感のあるPaigeさんのボーカルの対比が面白く、オーディエンスは自然に体を揺らしていました。Paigeさんの演奏中にも雨が降るような映像が流され、天井から雪が舞い降りるなど「Film」と「Interactive」を意識した演出も。
Paigeさんはライブ中盤のMCで「このハープ(青いハープは台湾でも1台の限定品だとか)と共に北海道に来られたことが嬉しいです。北海道の素晴らしい食事、天気、そして人々に感動しました。この場所で素晴らしいドラマーであり夫でもあるCodyと演奏できることに興奮しています。音楽は色や絵のようなもので、いろいろな壁を簡単に越えてくれる素晴らしいものです」とあいさつ。
後半はハープらしい美しい音色の楽曲も披露、最後は彼女の音楽のベースとなっている「人生を表現する」ことがテーマとなっている『Over The Fence』を演奏し、40分ほどの北海道初ライブを終えました。
1アーティストのライブの中で映像が使われることはよくありますが、対バン形式で転換の途中で映画が使われるのは珍しい試みですし、ライブハウスという場所で音楽と映像を同時に楽しめるのは、文化を総合的に発信するという意味でも今後の可能性を大いに感じさせるものでした。
「これからは音楽だけ、映像だけというのではなく、総合的に文化を発信していくことが大切になると思います。『札幌で何か面白いことが発信されているぞ』ということが、ここから全国へ、そして世界へ伝わっていくといいなと考えています。『Where U Heading』は世界が平和になるようにという意味も込めて国際色豊かなアーティストで構成したので、そういう思いも伝わればいいなと思います」(若林さん)
こういう機会があれば何度でも北海道に来たい
終演後、Paigeさんにインタビューすることができました。
ハープをロックやポップス、ミクスチャースタイルで演奏するのは非常にユニークな発想だと思いました。
「私は台湾出身で小さいころからピアノやフルートを学んでいました。ハープを始めたのはアメリカの大学へ留学していたときで、なぜか突然『ハープをやろう!』と閃いたんですよね(笑)。ただ、大学を卒業して台湾へ戻ってからは、なかなか音楽一本ではやっていけなくて、いろいろな仕事を経験しました。クラシックだけだと音楽の幅が狭まるので、当時好きだったインドの音楽を取り入れてみたんです。実際にインドに行って、教えてもらいました。そして2010年頃にようやく軌道に乗り、CDをリリースしイベントに出るようになりました」
北海道では初の演奏でしたがいかがでしたか?
「4月に初来日して東京で演奏したのですが、その時は音楽関係者対象のイベントだったので皆さん座って冷静に見ていました。今回はライブイベントだったので、リラックスしたオーディエンスがたくさんいてとても楽しかったです。『No Maps』は先進的なイベントだと聞いていますし、そのイベントに呼んでもらえたことをとても嬉しく思います。このような機会があれば、ぜひまた来たいですね!12月にはアルバムもリリースされるので、そのタイミングでまた北海道に来られれば最高です」
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今回は10月10日・月曜日から16日・日曜日の一週間に渡って来年の本開催に向けてプレ開催された『No Maps』、その象徴的イベント『Where U Heading』をレポート。『No Maps』は「事業を通じて、ビジネスパーソンに新たなビジネスチャンスを提供するのはもちろんのこと、一般の方の知的好奇心や未来に対するクリエイティブな発想を掻き立て、誰もが楽しく参加することができるクリエイティブな機会を提供する」(公式パンフレットより)総合イベントで、「Film(映像)」「Music(音楽)」「Interactive(双方向)」の3コンテンツを軸に展開されました。札幌市内の23会場を使用し、過去に開催してきたイベントと連動しながら50近いイベントを開催、その中でも『Where U Heading』は3コンテンツを融合させたイベントとして注目されていました。その『Where U Heading』のプロデューサーで、北日本最大のロックフェス『RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO』(以下RSR)も手掛ける株式会社WESSの若林良三さんにお話を伺いました。
ひとつのイベントにさまざまなクリエイティブをまとめる
若林さんが『No Maps』でイベントプロデュースを担当することになったときに、どのようなことを考えて構成されましたか?
「僕もショートフィルムだったりプロジェクションマッピングだったり、それぞれ単体では見ているんですが、『ライブハウスでは映画を見られない』『マッピングをやる場所もここでなくてはいけない』といったように見る場所が限られていることはちょっとなあと思っていました。そこで、せっかく3つのコンテンツが集まるこのイベントですから、僕の本業である音楽を軸に、ライブを行う場所でその3つをクロスさせる方法はないかと思って、『Where U Heading』を企画しました」
タイトルにはどのような意味合いが込められていますか?
「イベントを行うには、主軸になるものが必要です。『Where U Heading』というのは『今、世界はどこに向かっているのか』という意味で、『戦争のつくりかた』というショートフィルム(2004年に刊行された絵本をもとに制作されたアニメーション作品)に出会ったこともきっかけになっているのですが、ひとつのイベントの中に音楽、フィルムやインタラクティブなものをまとめられないかと。規模は小さくてもいいので、ライブハウスでやってみようと思ったんです。結局、凄い大変な作業になってしまいましたが(笑)」
札幌にクリエイティブな人たちが集まり新しいビジネスのきっかけになれば
このような先進的な取り組みを、ここ北海道で開催するということにはどのような意味合いを感じていらっしゃいますか?
「インタラクティブという意味で『初音ミク』を制作しているクリプトン・フューチャー・メディアが、札幌から世界に発信しているというのは大きいですよね。地方でビジネスが成立しているという意味において、札幌のチームと一緒にやりたかったんです。『No Maps』をきっかけにして、今後はRSRでもできるかもしれないですし、ほかの地方に札幌の作品を持っていけるかもしれない。それは新しいビジネスの形になると思って、札幌のクリエイターと組むという部分にはこだわりましたね。最近アーティストはミュージックビデオを活用していますが、その制作に携わるチャンスが出てくる場所として『Where U heading』を提供したいという思いはありました」
※『No Maps』の実行委員長はクリプトン社・社長の伊藤博之氏
RSRとはまた別の軸になりそうですね。
「シティコンベンションとしての立ち位置ですよね。SXSW(サウスバイサウスウエスト/1987年から毎年3月にアメリカ・テキサスで開催されている世界最大規模の音楽見本市)みたいになればいいなと思います。音楽は今フリーになってきている時代なので、ライブで稼ぐしかないわけです。その中で、僕はライブが供給過多になっているようにも感じています。でも、音楽は感動するものですしライブに足を運んでもらいたいので、映像やインタラクティブがそのきっかけになれば……クリエイティブな人たちが集って、『札幌で凄いもの見たんだよ』というのが日本中に、世界中に広がっていけばもっと面白くなると感じています」
果たして『Where U heading』ではどのようなライブが展開されたのか、唯一海外から参加したPaige-Suさん(台湾)のライブを通じて『Where U heading』の可能性を探りました。
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今回は、11月8日に本選挙が行われる第45代アメリカ合衆国大統領選挙についてのレポート。バラク・オバマ大統領の後任として、共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のヒラリー・クリントン氏を中心に熾烈な選挙戦が繰り広げられていますが、10月13日・木曜日に、札幌国際プラザ(札幌市中央区)にて興味深いセミナーが開催されました。在札米国総領事館のジャスティン・トール総務・経済・領事部担当領事が、「アメリカ大統領選の見どころ」と題して、知っておきたい大統領の予備知識を1時間半弱に渡って講演。地方創生には関係がなさそうに見えますが、意外なつながりがありました。
二大政党制が確立している理由
現在のアメリカは、政治状況への不満・政治家への信用の低下が顕著になっていることからも今回の選挙は注目されていますが、第三党の影響はどのようなものなのでしょうか?
アメリカで二大政党制が強い理由は、小選挙区制では1選挙区で1政党しか勝てないこと、そして共和党と民主党が幅広い政策で支持を集めているからです。
例えば、A党(保守)の投票率が45%、B党(リベラル)の投票率が40%、第三党の支持率が15%だとします。この場合A党が勝利するわけですが、第三党の支持者の内訳が「保守3%、リベラル12%」で保守が48%、リベラルが52%になったとしてもA党が勝ってしまうので、第三党を支持することにリスクがあるというわけです。
また、力の均衡も注目すべきポイントです。大統領(オバマ氏は民主党)と上院の多数党、下院の多数党(現在はともに共和党)がバラバラになると連邦議会との緊張も生まれます。この議会との関係も、大統領選挙に大きな影響を与えるものです。
大統領が変わる=大使が変わる可能性が高い
講演終了後、トールさんにインタビューすることができました。
アメリカ大統領選挙が、地方都市に与える影響はどのようなものがあるとお考えですか?
「まず、日本でこれだけアメリカの大統領選が注目されていることにびっくりしました。こんなに集まってもらえると思わなかったので緊張しました(笑)。大統領が変わると、大統領が指名したスタッフが変わります。その中には駐日大使も含まれているので、キャロライン・ケネディ大使が変わる可能性は高くなります。大使が変わると、その大使の興味のある文化やビジネスが変わるので、地方との交流の仕方や優先順位が変わることが予想されます。政治的な関係性は、あまり表に出てくるものではありません」
トランプ氏やクリントン氏に関しては、政治的な部分以外のトピックにも注目が集まっていますね。
「それは、大統領選に勝つための発言かどうかを見極める必要がありますね。さまざまなメディアの情報を集めて、総合的に判断することで誰が大統領にふさわしいかを深く考える必要があると思います」
トールさんが札幌にやって来たのは2015年8月ということですが、1年ちょっとの都市・札幌の可能性は何か感じられましたか?
「私はカリフォルニア出身ですが、実はスキー場もあるのでウインタースポーツが大好きなんです。北海道のスキー場のパウダースノーは、信じられない素晴らしさです。それとスープカレー、ジンギスカンは最高ですね。パウダースノーとこの食べ物に関しては、札幌が世界に誇れるものだと思います」
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今回は、一見「地方創生」にはつながりがなさそうですが、日本にとっては大きな影響を及ぼす可能性が高いテーマを扱ったセミナーをレポート。11月8日に決まる第45代アメリカ合衆国大統領。バラク・オバマ大統領の後任として、共和党のドナルド・トランプ氏と民主党のヒラリー・クリントン氏を中心に熾烈な選挙戦が繰り広げられていますが、10月13日・木曜日に、札幌国際プラザ(札幌市中央区)にて興味深いセミナーが開催されました。在札米国総領事館のジャスティン・トール総務・経済・領事部担当領事が、「アメリカ大統領選の見どころ」と題して、知っておきたい大統領の予備知識を1時間半弱に渡って講演しました。
被選挙権の「14年以上アメリカに住んでいること」の意味
4年に1回の大行事ということで、北海道でも大きな興味を持たれている選挙。定員50人のところ100人近い応募があり、多くの聴衆が詰めかけました。ちなみに、札幌国際プラザと在札米国総領事のコラボレーションイベントとしては最大の動員となるほどの盛況ぶりでした。
まずは、アメリカ大統領選挙の概要からスタート。アメリカの建国時の目標は「州と中央政府とが権力を分け合う」「言論と表現の自由」「個人の自由」「国の結束」などでした。それを実現するための大統領選挙の被選挙権は「アメリカ生まれの市民」「35歳以上」「14年以上アメリカに住んでいること」のすべてを満たす人に与えられます。
なぜ「14年以上住んでいる」ことが求められるのか。アメリカは移民が中心に建国された背景を持つことから、それ相応のアメリカ市民としての経験が必要とされるからです。また、副大統領選も同時に開催されますが、その被選挙権は大統領の3条件に加え「大統領と違う州の出身者」であることが求められます。もちろんこれは、権力の地域集中を防ぐためです。
大統領選挙では、アメリカ市民は2回投票します。まず予備選挙で、総選挙に出馬する候補者を決め、その後に本選挙(4年ごと、11月の第2火曜日)が開催されます。
選挙人団と「勝者総取り」の関係性
ここで日本の選挙との大きな違いが説明されました。日本の場合は国民が国会議員を選び、国会議員が首相を選びますが、アメリカの場合は国民が選挙人団を選び、選挙人団が大統領を選ぶというシステムが採用されています。そして、アメリカは「勝者総取り」という、勝者がその州のすべての選挙人を獲得できます。
このシステムがあるので、アメリカ大統領選挙でポイントになるのは「選挙人団」です。州と中央政府が権力を分け合う方式として考えられたものですが、選挙人団は全部で538人いるので、270人以上の選挙人団を獲得すると過半数というわけです。
アメリカでは「誰が勝ったか」はもちろん、「どうしてその人が勝ったか」が重要視されるので、出口調査が人気を博しています。この出口調査で、アメリカ市民が今回の選挙に求めている傾向がわかるからです。とはいえ、メディアの報道だけで判断するのは危険で、トールさんは「隣人との会話も重要」と話していました。
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北海道大学公共政策大学院特任教授として教鞭を執る小磯修二さんは、今年度を持って常任教授の任期が満了となります。今学生たちに伝えていること、そして今後も伝えていきたいことは何なのか……地域活性化のためのモチベーションを持ってもらうにはどうすればいいのか、その答えを教えてもらいました。
北海道が100年で近代国家に発展した政策の仕組み
実際、霞が関から釧路に移って来てどのように思われましたか?
「自分が憧れた場所なので、極々自然でした。ただ最初は辛いこともありました。私は意気込んでやって来たのですが、あるタクシーの運転手さんは『東京でお役人をやっていた方が、なんで釧路なんかに……』と言うわけですよ。『こんなところに何があるんだ』と。地方の方々の、自分たちが住んでいる場所への意識を何とか変えたい……これがモチベーションになりました。とはいえ、自分の故郷を愛しどのように発展させていくかを真剣に考えている方々も多く、どんどん仲間が増えていったのは釧路時代の醍醐味でしたね」
13年の釧路生活を経て札幌へ……小磯さんが大学に身を転じてからは17年ちょっと経過していますが、北海道が世界的にも稀なスピードで発展した理由は何だとお考えですか?
「これはとても大事であり難しい質問です。ODAや国際協力に携わっている方々からも近い質問を良く受けるのですが、北海道の近代化における150年のうち最初の100年の大きな政策の特徴は3つあると考えています。1つめは、国による総合的な開拓・開発システムがあったということです。まずは開拓使なのですが、実は10年ちょっとでほかの府県並みの政策(三県一局時代…1882年に開拓使が廃止され、札幌県・函館県・根室県・北海道事業管理局が設置された)に切り替えられます。しかし、(環境が違う)北海道を本州と同じ制度にすると大きな問題が発生し混乱してしまいました。そこで当時の参議・伊藤博文が金子堅太郎を特使として北海道に派遣、『北海道にはまだ総合的な開拓・開発が必要』という視察結果が出て、1886年に三県一局を統廃合して内務省内に北海道庁が設置されました。戦後に内務省が廃止されてからは北海道開発庁が総合的に政策を立ててきた……光と影はあるのですが、少なくとも国がほかの地域にはないしっかりした体制でサポートしてくれたのは大きかったと思います」
長期にわたって国がサポートしてきたと。
「そうです。2つめは、常に長期の総合開発計画を持っていることです。10年・20年という長期に渡る計画を立て、そこに安定した資金を運用したわけですが、中には失敗もあったものの世界的にも例のないものです。そして3つめは、それらを支えていく財政システムです。公共事業に関してのお話ですが、今も北海道は一括計上という安定的な配分システムが採用されています。これは、来年の北海道に対する公共事業予算がどれだけあるのかがわかるというもので、このシステムは日本復帰時に沖縄県が採用しただけです。ほかの地域では、総合的に公共事業予算を調整する仕組みがないんです」
北海道の経験は海外で生かされている
北海道が経験してきたシステムは、ほかの地域にも採用されているんですか?
「実は、台湾にこの経験が伝えられました。日清戦争後に台湾は日本の植民地になりましたが、軍部統治がうまくいかなくて後藤新平という文官が台湾の統治を担当することになりました。このときに台湾に呼ばれたのが(札幌農学校で教鞭を執っていた)新渡戸稲造です。後藤と新渡戸がやったことは、戦前の北海道拓殖政策と同じく、台湾の産業を振興させそこで得た利益を日本国が収奪するのではなく、台湾の統治のために投資するという方法でした。また、台湾の方々の慣習をそのままにしました。結果、今も台湾の方々が日本に対して紳士的で、特に北海道のファンが多いというのは、このような形で北海道の経験が台湾に伝わっているという背景もあるんです」
今、小磯さんが特に伝えていきたいことは何ですか?
「地域活性化のモチベーションを高めるためには、今の地方の状況を科学的にしっかり分析して伝えていくこと……説得力のある説明が必要だと思います。そこに社会科学の専門家の役割があります。私が釧路に行ったときに、観光がこれからの釧路を支える産業になるとお伝えしたのですが、当時は誰も見向きもしませんでした。そこで私は、2年をかけて観光の実態分析をしたんです。釧路・根室地域における観光客の消費の実態を丁寧に調べ上げて、そのお金がどのような産業に流れているかを独自の資料にまとめました。観光というと、旅館やお土産屋さんなど観光事業者のための産業だと思われていたわけですが、観光客の消費はコンビニをはじめさまざまな場所で行われていたわけです。そのデータを漁協に示すと、これまで築地や札幌に卸していた海産物を地元に卸すような取り組みを始めました。そうすると地域の中でお金が回るようになり、観光客も喜び反応もでてきて、結果的に築地での価格が上がるという好循環を生み出しました。データに基づいた説明で、漁協が『自分たちも観光業の一部だ』と気付いたわけです。感情だけでは人は動かない……冷静なデータ分析が、地域活性化に今求められているのではと思います」
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官僚から教授に転身、現在は北海道大学公共政策大学院特任教授として教鞭を執る小磯修二さんは「北海道の可能性を感じたから、国土政策ができる仕事をしたかった」と語ります。中編では、小磯さんがなぜ北海道に関心を持ったのかを中心に伺いました。
地方への関心の原点はヨーロッパへの遊学
小磯さんは大阪出身ですが、北海道の可能性を感じたのはいつだったのですか?
「京都大学時代ですね。私は70年代安保世代なので、(バリケードや機動隊による封鎖などで)物理的に授業を受けられる環境になかったんです。それで海外に遊学をしに行きましてアメリカやヨーロッパを回ったのですが、特にヨーロッパの地方での触れ合いに学びがありました。本当に美しいんですよ、『これはなぜだろう』と。それは、素朴な美しさの中に地方の人々の誇り……いろいろな形の営みにつながっていることでした。イタリアではカンパニズム(イタリア語で『鐘』を意味する『カンパーナ』が語源)という、教会の鐘が聞こえる範囲内で自分たちの生産物を提供し合い料理を出し、ほかの地域の人々がそれらの生産物や料理がほしければ来なさい、というような安易に地域外に出さないという良い意味での地域のまとまりがありました。こういう風景を見ているうちに、どんどん地方への関心が芽生えてきたわけです。そして帰国後、北海道の道東を旅行する機会があったのですが、当時の北海道は関西から見れば外国のような雰囲気でした。自然が広大で、人々の開放的な受け入れの風土……北海道への憧れと地方への関心が相まって、朧げに北海道で仕事をしたいなと思うようになりました」
ちょうど札幌オリンピック(1972年)のタイミングくらいでしょうか?
「オリンピックの前年です。でも、札幌は回ってないんです(笑)。私の関心は、札幌のような都市ではなく、後に住むことになる釧路を中心とした道東だったんですよね。それが、今の活動の原点になっています」
地域活性化の象徴と感じた釧路公立大学へ
それで卒業後に北海道開発庁(現国土交通省)に入られたんですね。
「当時は、全国総合開発計画など国土政策は経済企画庁(現内閣府)が所管していました。しかし、地方開発を専門にするような職種の採用をする雰囲気がなかったんです。そんな時に、北海道開発庁の担当の方から北海道開発の仕事をしてみないかというお話をいただいて、地域政策の仕事をするきっかけを得ました。今の時代であれば、自治体を選んでいたかもしれないです。当時は、やはり国が地方の政策も担当するという意識が強かったんですよね。のちに国土庁(こちたも現国土交通省)に移り、国の政策の現場で地方の開発に関われたのは幸せでした」
私のイメージでは、官僚の方が退職して違う仕事に転じるというのはなかなか珍しいと思うのですが…。
「もともと官僚で上り詰めようという思考はなかったんです(笑)。やりたい仕事をやっているうちに、地方で実際に住民の方に触れ合うことが自分の経験として必要だと思いましたし、管理職にもなって今後どうしていくべきかを悩んでいる時期でもありました。その時に、釧路公立大学(一部事務組合による初の四年制大学)という『町が作った大学』の設立にあたり、地方を活性化させたいという思いを感じましたし釧路市とのつながりもあったので『このタイミングかな』と思って行くことにしました。釧路は、札幌のような都市ではなくある程度の集積があるという意味で、自分が地方で活動するうえで理想的な場所だったというのもありました。今では行政から大学に行くのは普通なんですが、当時(1999年)は違和感を持って周りから受け止められました」
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今回は霞が関での官僚経験を経て釧路公立大学教授・学長を歴任、そして現在は北海道大学公共政策大学院特任教授として教鞭を執る小磯修二さんにご登場願いました。小磯さんは大学時代に北海道の可能性を感じ、地方活性化に関わる仕事を追求し現在の『地方が輝くため』(小磯さんの著書のタイトルにもなっています)の活動を行っています。前編では、小磯さんの現在の活動と地方創生のつながりについて伺いました。
『空間の格差』への意識が低い日本
現在の小磯さんの活動はどのようなものですか?
「地域の活性化……専門的にいうと地域開発政策をテーマに研究をしています。大都市と地方を比較すると、大都市に「ヒト」「モノ」「カネ」が集積していることがわかります。今の市場経済システムの中では、集積が集積を呼んでいるんです。その集積のメリットが大きいため、大都市から距離のある地方にはハンディがあります。地域の活性化のためには、その地方のハンディを配慮した国の政策や地域での受け止め方という『空間の格差』を意識した政策が必要で、その部分に一番関心を持っています」
『空間の格差』ですか。
「『人の格差』というのは福祉政策になるのですが、生まれ持ってハンディのある方や障碍のある方に対して税金を使って財政的な支援をしていくことで皆が幸せで豊かな生活を送ることができることは大事だという認識はありますし、人類の原理だと思います。同じように、地域にもハンディがあるのであれば一定の支援を行っていく……もちろん、過度な支援はダメですが(笑)、国全体・地域全体でバランスを取りながら豊かに暮らしていける状況を作ることは大事なことだと思います。しかし、『人の格差』に関する政策への関心は高いのですが、『空間の格差』に関する政策への関心は特に日本では希薄なんです」
北海道開拓の原点で『北海道開発政策論』を伝える
地域格差についての捉え方・見方の認識ですね。
「私は以前、行政機関の中で地域開発や国土計画に関わってきて、17年前に大学に身を転じたわけですが、国の政策の現場を外れて地方の立場から政策の在り方を見るようになりました。地方の活性化に対する関心は変わっていないのですが、4年半前に北海道大学公共政策大学院に来て、改めて地域政策の研究を進めています。学生たちに直接、地域開発政策の在り方を伝えていこうと。ここに来てから、『北海道開発政策論』という、北海道という地域が持っている開発政策の経験を伝える講義を始めました。私は中央アジア地域の発展・成長のお手伝いもしているのですが、地球規模での活動をしていくと、実はここ北海道が世界で類を見ないスピードで近代国家として発展した地域だということがわかるんです」
それはどのような意味なのでしょうか?
「北海道が明治政府によって開拓され始めたのが今から150年ほど前ですが、そのときの人口は5万人前後でした。その後、開拓使、内務省北海道庁、北海道開発局という国の総合的な開発政策の中で1世紀……100年で人口規模が500万人になり、経済規模ではヨーロッパの中堅国家並みのGDP(国内総生産)に成長しています。100年間でここまでの発展を遂げた地域というのは先進国の中でもないわけで、地域開発の奇跡的なモデルとして、北海道は世界から見られているんです。発展途上国における政策でも北海道の経験をお伝えしているのですが、北海道の中ではこの地域の経験を伝えるという意識が非常に低いのが残念な部分ではあります。明治政府は北海道を発展させるために最初に手掛けたことは何なのか……それは『人づくり』でした。北海道大学の前身である札幌農学校に、クラーク博士を始めとする世界の知恵を集めました。そういう意味では、この大学は北海道開拓の原点なんです。しかし、今お話ししたような北海道開発政策を伝える講座がなかったんですよ。私は残された人生のミッションとしてそれらの政策を次の世代に伝えていきたい……それがこの大学に来た理由です。私は今年で68歳になったので、今年度が常任の教授として教えるのは最後になります。本来は63歳で定年、特任でも65歳までなので、特例中の特例の3年間でした」
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プロフィール
結成以来全国的にストリートライブを展開、CD・LIVEチケットは路上での手売り販売を行ってきた。2015年7月シングル「夢のカケラ」でメジャーデビュー、同年9月には地元・Zepp Nambaでのワンマンライブを成功させる。全国47都道府県を路上ライブも実施、出逢えた人たちとのキセキをキズナに変え、着実に人気を積み上げている。
オフィシャルHP
http://meloflo.jp/
ストリートという日常で歌われていた楽曲が、いつのまにか数千人クラス収容のライブハウスで聴くことができるというのは、なかなかあることではない。そのなかなかあることではないことを、メロフロートの3人は見事にやってのけた。メジャーデビュー前から続けているライブチケットの手売りは、今でも続けている。KENTさんは「デビューしたら、手売りはしないはずだったんですけど」と笑うが、このリスナーとの近さこそが日常と非日常をつなぐというメロフロートならではのライブ空間を生み出している。地元関西ではZEPPクラスを成功させ、近々に北海道でも大きな会場という「非日常」でライブをすることになるであろうメロフロート。その前に、突然私たちの「日常」の中でもライブをやってくれるはずだ。(橋場了吾)
「LIFE GOES ON/メロフロート」
(2016.8.3発売/¥926(tax out)/AICL3138)
1.LIFE GOES ON
2.サマーデイ
3.LIFE GOES ON (inst.)
4.サマーデイ (inst.)
※初回限定盤(¥1204/AICL3136/DVD付)も同時発売
CDの購入はこちら → 【REAL MUSIC NAKED】Amazon Store
今回は、札幌の百貨店激戦区である札幌駅・大通駅周辺から少しすすきの(関東以北最大の繁華街として有名ですね)寄りにある、「横のデパート」こと札幌狸小路商店街の取り組みについて紹介しましょう。同商店街は1869(明治2)年に明治政府が北海道開拓使を札幌に設置したころから商店・飲食店が立ち始めた地域で、1873(明治6)年から狸小路と呼ばれるようになりました。札幌市中央区南2条・3条の西1丁目から7丁目の小路7区画に渡り、アーケード街(約200店舗が軒を連ねる)が続いています。
その同商店街振興組合の常務理事であり、株式会社新倉屋(お団子やさんです)・代表取締役会長の斎藤嘉久さんに、同商店街の変遷について伺いました。
数年ぶりに狸小路にやって来た人は皆「変わった」という
斎藤さんはいつから狸小路で商売をされているのですか?
「昭和35年からです。もう55年ですか……。狸小路は大きく変わりました。数年ぶりに狸小路に来た友人たちは皆『いやあ、変わっちゃったね』と言います。私が小樽(新倉屋は小樽発祥)から引っ越してきたときは、1・2階が店舗で3・4階が住居という形で、住み込みで商売をするのが普通だったのですが今では少数派です。私はその少数派のひとりです。なぜこのようなスタイルになったのかは、大きく二つ理由があります。まずは後継者不足。私の会社は息子に譲りましたが、多くの店舗で後継者が育たず、店舗の賃貸や売却を行った会社がたくさんあります。あとは、チェーン店の進出です。実は狸小路の賃料はそんなに安くはありません。しかし、空きが出るとすぐに埋まってしまいます。それは、大通とすすきのの中間地点にあるという場所の良さと、アーケードがあるという環境の良さです。地下街から直結ですので、雨の日も雪の日も問題なく営業ができるというのは大きいと思います」
チェーン店の進出については寂しい部分もあるのでは?
「いやあ、ありますよ。私が狸小路に来てから一緒にやって来た仲間もどんどん減ってしまいましたから。でも、コンビニやアミューズメントパークが増えるのは時代の流れだと思うのです。その流れは受け入れないといけない……その流れに乗れなかった店舗はなくなっていくということなんです。正直、80歳近い私が先頭を切って色々動くのもどうかとは思っているのですが、狸小路は商店街としてはさまざまな『最先端』を取り入れてきた歴史があるんです。その歴史を絶やすわけにはいきません」
安心・安全な商店街を実現するための施策
具体的にはどのような施策を行ってきたんですか?
「初代のアーケードは昭和37年に完成したのですが、私が担当しました。そのアーケードは、昭和57年にリニューアルし今も現役です。というのも、しっかりメンテナンスをしているから長持ちしているんです。このメンテナンスがあるからこそ、安心・安全な商店街が実現して、今も多くの方に愛される商店街になっていると思います。このようなことができるのは、各店舗だけの力では無理です。そのため、狸小路では振興組合の事務局をしっかり稼働させることで、狸小路全体の活性化を図ってきました。平成14年にはアーケードの裏側に光ファイバーを設置して、丁目ごとにディスプレイを設置して広告が掲載できるようになりました。(ここでスマホを取り出す)これを見てください、実はskypeでつながっているので、この電話を使って全丁目にアナウンスを流すこともできるんですよ。防犯カメラも28台設置してリアルタイムで確認できますし、いち早くITを駆使した商店街となっています」
事務局が各店舗を束ねることが重要なんですね。
「うるさいと思っている経営者も多いでしょうけど(笑)、伝えるべきことは伝えないといけないと思っています。あと、自主巡回組織があるのも特徴ですね。昼だけでなく夜も商店街を巡回して、変わったことがないかどうかを確認しています。狸小路は昔ながらの面影も残しているので『古い』というイメージを持つ方もいますが、安心・安全のためにいろいろな活動をして最先端の設備も導入しているんですよ」
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今回は訪問した北海道近代美術館(札幌市中央区)は、地元・札幌市民以外にも多くの観光客が展示を見に訪れます。現在開催中の『北海道美術紀行』展(7月2日から11月8日まで開催)は、「海外からの観光客を意識した」テーマ設定ということで、美術館発信の地方創生ともいえる内容となっています。後編では、展示を担当した同館学芸員の松山聖央さんに、美術館の地方都市における役割などを伺いました。
作品のセレクトはテーマの深堀と広い文脈の中への置き換えが必要
最後には『道産子追憶之巻』(岩橋英遠、1978〜82年)という作品が展示されていますが、これはどのような作品ですか?
「全長およそ29メートルという横長の作品なのですが、北海道の春夏秋冬と朝・昼・夜を右から左へ時間軸で表現しています。面白いのは、ただ時間の流れが描かれているだけでなく、夏が極端に短いことです。逆に冬が凄く長い。時間軸に合わせて自然・人・動物が描かれていて、北海道を見事に表現した作品だと思います」
作品をセレクトしていく上で大切にされているのはどのようなことですか?
「美術作品を見るときは、2点以上の作品を比較するというのがひとつの基本です。1つの作品だけを見ていても、『こういう作品なんだな』で終わってしまうんですが、作品を比較することでその作品にしかない特徴がわかってきますし、逆に共通点もわかってきます。何かのテーマがあって、それ自体を深堀することと、広い文脈の中に置き直してみるということが常に必要なのではと思っています。例えば今回のように『北海道』をテーマにした場合、北海道のことだけを考え、その魅力を考えがちになるんですが、アジアから北海道にやって来た観光客にとってはどう思われているか……国際的に見ても共通する価値が何なのかをちょっと引いた視点でみることも大事だと考えています」
常設展こそが本当の美術館の姿
地方都市における美術館の役割についてはどうお考えですか?
「美術館に来られる方の多くは特別展が目当てにされていると思うのですが、私は常設展こそが美術館それぞれの魅力を伝えられる場だと思っています。常設展はその美術館の所蔵する作品を展示しているので、美術館の底力の見せどころなんですよね。学芸員の仕事のいちばん根幹にあるのは、所蔵作品の調査・研究なので、その部分を突き詰めていって開催される展覧会……常設展こそが本当の美術館の姿だと思います」
それは一般企業の商品・サービスについても同様のことがいえるのではないでしょうか。
「そうですね、所蔵品を扱った常設展でどのようにファンを獲得していくかが重要なんです。美術鑑賞に対しては『もともと知識がないと見てはいけないのではないか』『見てもどうせわからないのでは』という先入観がまだあると思うのですが、まずは自分で見ることから始めてみるのがいいと思います。作家や技法を知らなくても、自分で見て言葉にするという“ものの見方”を習得する場としての美術館……ビジネスとかけ離れた場所のように思われがちですが、実はそのようなヒントはたくさん隠されている場所なのではないでしょうか。ネット社会ではいろいろなことをすぐに調べられますが、実際に作品を鑑賞できるのが美術館の役割ですし、そのリアルな体験をもっと伝える必要があると考えています。美術館は心をリフレッシュするだけでなく、現実社会に還元できるものがある場所だと思います」
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